サンパウロ州=サイクロンでサントス港閉鎖=標識の幕外れ、殺人事件も

強風で閉鎖され、動きが止まったサントス港(Alex Ferraz)
強風で閉鎖され、動きが止まったサントス港(Alex Ferraz)
強風で外れた横断幕が原因で殺人事件まで起きた現場(14日付G1サイトの記事の一部)
強風で外れた横断幕が原因で殺人事件まで起きた現場(下)と亡くなったアルベレス・フェルナンデス氏(14日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】サンパウロ州でもサイクロンによる強風の影響が強まった13日、南米最大のサントス港が強風で一時的に閉鎖された他、倒木による死者も出た。
 13日付G1サイト(1)によると、サントス港閉鎖は9時に始まり、湾内外の船の動きは一時、完全に停止した。
 湾内に停泊中の船への出航許可が出たのは14時30分で、貨物船が出航し始めたのは15時だった。これを受け、18時からは積み荷を降ろすための船の入港も認められた。
 グアルジャー市防災局によると、13日の最大風速は83・8キロ/時だった。また、サントス市ではさらに強い、88・7キロ/時を記録した。これにより、フェリーの運航も停止された。
 13日付G1サイト(2)によると、風の影響は空の便にも及び、サンパウロ市南部のコンゴーニャス空港では少なくとも6便が着陸をやり直した。同空港での最大風速は72・2キロ/時、グアルーリョス空港では66・6キロ/時だった。
 倒木やそれに伴う被害も続出し、サンパウロ大都市圏では170本以上の倒木被害が報告された。海岸部のイタニャエンでは倒木で切れた高圧電線に触れた80歳の女性が死亡。サンジョゼ・ドス・カンポスでは倒木が自動車学校の教習車を直撃。生徒の24歳女性は負傷して病院に運ばれたが死亡。ショック状態を起こしていた教官は救急隊の対応を受けた。
 なお、14日付G1サイト(3)によれば、サンパウロ市北部では13日夜、交通工学公社の依頼で制限時速などを示す横断幕を取り付けていた従業員が、風で煽られて外れた幕にぶつかりそうになって急ハンドルを切ったバイクの軍警から文句を言われて口論となり、射殺されるという事件も起きている。

最新記事