日本の芸能プロダクション「川満アートテイメント」が行ったオーディション企画『アニソンアイドルプロジェクト』に合格し、6月25日に結成したばかりの男女8人グループ「AIP」が13日、サンパウロ市で開催中のラテンアメリカ最大のアジア系ポップカルチャーイベント「アニメ・フレンズ」で初ステージを飾った。
アニメ・フレンズは今年、20周年の節目を迎え、今回の開催期間13~16日の来場者数は10万人を超えると予想されている。
オーディションは「アニメソングを歌って踊るアイドルグループ」の結成を目的に今年5月から開始され、応募者213人の中から歌やダンス、キャラクター性に秀でたDaiki、Itton、Conta、Kuwa、Coco、Miki、Momo、Reiが選抜された。
AIPのデビューステージはイベント初日午後7時から行われ、ステージ前には約1500人の観客が集まった。
初舞台を前に舞台袖では緊張した様子のメンバーたちだったが、メンバーが登場するや大きな歓声を上げて盛り上がる観客の熱気に応えるように、イキイキとした表情で歌とダンスを披露し、会場を熱狂させた。
ステージではアニメ『鬼滅の刃』の主題歌『紅蓮華』(LISA)、『絆ノ奇跡』(MAN WITH A MISSION X MILET)、アニメ『チェンソーマン』の主題歌『KICK BACK』(米津玄師)などのブラジルでも人気の曲を披露。ブラジルからオーディションにオンライン参加し、惜しくも落選したEsterさんもゲスト出演し、初舞台に華を添えた。ステージ終了後には会場からAIPコールが巻き起こった。
デビューステージを終えたAIPメンバーらは「絶対またブラジルに来たい!」「世界にAIPのアニソンダンスを披露したい」と興奮冷めやらぬ様子で語った。
オーデション審査と合格者の指導を担当した同プロダクションのコーラス・ダンスグループ「BLESS4」メンバーらは「この子たちが成長して、てっぺんを取る姿が見たくなるようなとても良いステージでした。彼らの今後が楽しみです」と語った。
AIPは15日14時30分K―POPアリーナ、16日16時AFアリーナにも出演する。
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サビアのひとり言
AIPメンバーは全員が今回初めての来伯だった。事前のブラジルの印象は「危なそう」というものだったが、実際にブラジルを訪れ、現地の人々と触れ合うことで「温かい」「優しい」と認識が改められたそうだ。
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AIPのデビューステージがアニメ・フレンズになったきっかけは、去年の12月にサンパウロ市で行われたアニメイベント「レサッカ・フレンズ」にBLESS4が出演したところにあるという。当時、同プロダクションではオーディション企画の成果を披露するのに相応しい舞台を探していた。レサッカ・フレンズはアニメ・フレンズと同じ運営会社が運営を行っており、運営会社のジュリアノ・アニテリ代表取締役社長に初舞台先の相談をしたところ、「アニメ・フレンズ20周年という大舞台でどうか」と提案を受け、デビューステージが「ラテンアメリカ最大のアニメイベント」になったそうだ。