1950〜70年代の人気女性歌手でボサノバを先駆けた存在とも呼ばれたドリス・モンテイロが24日、88歳で死去した。同日付エスタード紙など(1)(2)(3)が報じている。
1934年にリオ市で生まれたドリスは、10代半ば頃からラジオ出演を通じて歌手としての注目を浴び、16歳の1951年はレコード・デビュー。1957年には、この年のラジオで最もかかったと言われる「モシーニョ」で国民的な人気歌手となる。
この当時の多くのブラジル人歌手が使っていたビブラートによる歌唱法に頼らないドリスのシンプルな歌い回しは、50年代末から人気を博すことになるボサノバとの相性が良く、ビリー・ブランコやジョアン・ドナート、アントニオ・カルロス・ジョビンなどの曲を歌い、ボサノバ・ファンからも人気を得た。
1970年代にはカリブのリズムを強めた作風の曲を歌った。この時期に売れた「カフェジーニョ」(1970年)、「エ・イッソ・アイー」(1972年)、「マイタ」(1977年)は彼女の代表曲として知られている。
ドリスの死はインスタグラムを通じて発表された。自然死だったという。