現在絶賛公開中の映画『バービー』。ブラジルでもテレビやSNS、街中でも、その姿を見ない日はない程の人気ぶりだが、そのバービー熱にあやかろうとする人々が政界にも現れた。
22日付テラサイトなど(1)(2)によると、聖州政府はTwitter公式アカウントで、タルシジオ・デ・フレイタス州知事(共和者・RP)の政権実績を紹介する動画を、同映画の予告編を元に作成した。
新しい住宅や保育園、消防車の納入、道路の再舗装、病床の増設など、2023年上半期の公共安全や教育等の分野での成果を、バービー自らが出演し紹介した。聖州政府だけでなく、北大河州、パラナ州、マラニョン州も公式政府アカウントでバービーを利用している。
さらに、ポップなイメージが一切ないテメル元大統領(民主運動・MDB)すらも、バービーのイメージカラーであるピンク一色の動画を自身のSNSに投稿。その後すぐに削除されたが、その組み合わせの意外性からか、400万回の再生数を記録した。動画内では元大統領が「ケン・テメル」と名乗り、バービーの彼氏として登場した。
一方で、一部の保守系政治家は同映画に対して批判的な立場を取っている。ミナス・ジェライス州のアレ・ポルテラ州議(自由党・PL)は、12歳以上をターゲットにした映画にもかかわらず、内容は子供や家族向けではなく価値観の逆転を促進しているとして、SNS上で避難するキャンペーンを展開した。