元大統領で現在BRICS銀行総裁のジウマ・ルセフ氏は26日、ロシアのサンクトペテルブルグでプーチン大統領と会談を行った。26日付G1サイトなど(1)(2)が報じている。
ジルマ氏とプーチン大統領の会談は、ロシアとアフリカ諸国の首脳たちとの会談の後に行われた。今年の8月22〜24日に南アフリカ共和国で開かれるBRICS会議にプーチン大統領は参加できない。同大統領はウクライナへの侵略行為でハーグ国際司法裁判所から逮捕状が出されており、南アフリカ政府もBRICS会議での同氏逮捕を義務付けられているためだ。
ロシアが国際的に不利な状況は、ジウマ氏との会談でも同様だった。ジウマ氏はウクライナ侵略によって国際的に受けた経済制裁により、BRICS銀行がロシアの新しいプロジェクトに投資ができない状況を説明した。
ジウマ氏はこの会談の中で、新興国の間ではドルを使わない、地域内で流通する他の通貨の導入を擁護した。同様の地域通貨の必要性はルーラ大統領やハダジ財相も説いていることだ。ジウマ氏はこの際に、中国の人民元を例に挙げている。
ジウマ氏はまた、ロシアに関し、「BRICSやBRICS銀行にとって大事な国」とも表現している。
ロシアとブラジルの関係は微妙な関係にある。ルーラ大統領はウクライナ侵略に関し、「ロシアとウクライナ双方に非がある」と中立を示しているが、国連のブラジル大使は2度の投票でロシアに非があるとしていた。