国際協力機構(JICA)ブラジル事務所(江口雅之所長)は7月13日、サンパウロ市の同事務所会議室にて海外協力隊員着任式を行った。新規隊員の鶴岡亜里紗さんはサンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会(文協)へ派遣され、11カ月間にわたってブラジル全土でアニメソングダンス(アニソンダンス)の普及活動を行う。ブラジルへのポップカルチャー分野の文化普及活動員派遣は今回が初めて。着任式には来伯中のアニソンダンスグループ「リアルアキバボーイズ(RAB)」も出席した。
JICAはこれまで、協力隊員派遣事業における普及文化対象を、伝統文化としていたが、今後はポップカルチャー分野にも広げる方針。次期協力隊員には漫画指導者やコスプレ指導者を募集している。
鶴岡さんは派遣期間中にはアニソンダンス講座や、イベントでのダンス披露、ワークショップ活動を行う。「アニソンダンスをブラジルでより身近なものにしたい。実り多い活動にします」と意気込みを語った。
川村玲子JICA次長は「ポップカルチャー分野への派遣は文協のみならず、多数の団体が待望していたもの。鶴岡さんには、ブラジルの熱気を取りこんで存分に活躍してほしい」と励ましの言葉を送った。
平野オストン文協副会長は「日系社会と日本の結びつきの様に、アニソンダンスで日伯を繋げてほしい」と語った。
式典後、出席者とRABの懇談の場が設けられた。RABはアニソンダンス文化のパイオニアとして知られ、RABメンバーのけいたさんは「ブラジルでのアニソンダンス普及活動は文化を一から築くのと同じくらい大変で重要なこと。一つひとつの努力が積み重なれば、きっと大きな成果につながります」と鶴岡さんに激励の言葉を送った。