１００万人以上のフォロワー数を誇る有名インフルエンサーのヴィトリア・グアリゾ・デミト（２５）が、サンパウロ市で２５日に逮捕された。男性を薬で朦朧状態にして拷問した上、４万レアル以上を奪った容疑がかけられている。２６日付Ｇ１サイト（１）などが報じた。
ヴィトリアとはどんな人物なのか。彼女は２０１６年、１８歳の時に性転換をし、ＳＮＳにその記録を投稿したことで世間に知られる様になった。サンパウロの企業家夫婦の養子として育ち、少年期はヴィトールと言う名だった。
思春期になり自分の性に違和感を受け始め、薬の過剰摂取で自殺を試みたことが２度あった。両親は彼女の性転換の決断に対して反対はしなかったとのこと。それどころか、父親はルイ・ヴィトンの店へ連れて行き、初めて女性用バッグを購入してくれた。２０１６年の時点で彼女はシャネル、セリーヌ、プラダ、イヴ・サンローランなどのブランドのウィッグ１５個とハンドバッグ１１個を持っていたという。
彼女は現在も家族から毎月４万レアル（約１１７万円）の小遣いを受け取っているとのこと。
事件は今年５月に起きた。恋人でモデルのガブリエル・デ・メネゼス容疑者（２８）と共謀し、出会い系アプリを通じて知り合った男性をモエマ地区の自宅に呼び出した。強制的に精神作用を持つ薬物を飲ませ、拷問を行った挙句、４万レアル近くを奪ったとされている。自宅から証拠となる携帯電話、パソコン、薬物、および高級車が押収された。彼女は捜査に協力しているが無実を主張している。
警察は家宅捜索でマリファナ、ハシシ、コカイン、数十種類の向精神薬の一部を見つけ、被害者のドーピングにも使用されたと疑っている。被害者は薬で朦朧とさせられた上、銀行アプリのパスワードを提供するよう強制され、口座へのアクセスが許可されるまで熱したナイフや腕にトーチを持たせた拷問を受け、頭や体を殴られたという。
贅沢な暮らしの陰で、彼女に何があったのか。