2週間も経たずに監禁され射殺=安全なポルトガルから一時帰国で

殺されたダニエルさん(27日付ポルタル・ド・オランダサイトの記事の一部)
殺されたダニエルさん(27日付ポルタル・ド・オランダサイトの記事の一部)

 ポルトガルで24年間も平和に暮らしていたブラジル人歯科医ダニエル・フィリピ・セルヴェラチ・ド・アマラルさん(49)が2月、ブラジルへ一時帰国して2週間もたたないうちに監禁された末に銃で撃たれて死亡する事件が起こった。警察は5人の誘拐犯を特定、うち4人を逮捕。今月26日に4人に懲役37〜47年の刑を言い渡したが、主犯格の男は捕まっていないと28日付UOLサイトなど(1)(2)が報じている。
 ダニエルさんは2月10日にブラジルに到着。カーニバル期間中は兄弟の家があるロンドニア州で過ごし、16日にサンパウロ市にいる病気の父を見舞っていた。帰国して2週間も経たない23日、犯罪に巻き込まれて帰らぬ人となった。
 被害者は出会い系サイトでブラジル最大の犯罪組織PCCによる詐欺に引っかかり、15時間監禁された。犯人は被害者を脅してPix(電子送金サービス)を使用して金を奪おうとしたが失敗。代わりに国際クレジットカードを使用して複数の買い物をした。犯人は交代で監視し、被害者を長時間監禁したまま銀行口座から大金を引き出そうと試みた。
 警察の調べによると、ダニエルさんは犯人が一人しかいない隙に逃げようとしたところ、犯人が銃を発砲。胸部に3発、腹部に1発を浴び、病院に運ばれたが1時間後に亡くなったとのこと。
 治安が良いポルトガルはブラジル人にとって人気の移住先だ。そこで長年過ごしたダニエルさんだけに、残念なことに、当地の危険さを少し忘れていたのかもしれない。

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