配車アプリのウーバーと99の運転手が、乗客の許可なく走行中にライブ配信を行い、荒稼ぎをしていると3日付テラサイト(1)が報じている。ユーチューブやティックトックなどのSNSを利用し多くの再生回数を稼ぎ、一部の運転手は5万人以上のフォロワーを持っているとのこと。
仕組みはつぎの通りだ。配車アプリの運転手らは運転中にSNS上でライブ配信を開始し、再生数を稼ぐために視聴者から送られてくる〝挑戦〟に応じる。視聴者は運転手に歌を歌わせたり、乗客と会話させたりと、ユニークで面白い行為をリクエストする。
運転手がこれらのチャレンジに成功すると、視聴者は報酬としてPix(電子送金サービス)で投げ銭を行う。月に2万から3万レアルの収益を得る配信者もいるという。
しかし、このような行為はブラジルで2020年9月から施行されている一般データ保護法(LGPD)に違反する。この法律は、位置情報、画像、声などの乗客の情報を含む個人データの取り扱いに関する指針を定めており、ライブ配信などの行為には乗客の明示的な同意が必要であり、目的や利用期間について通知する必要がある。
許可なしに行われたライブ配信は法律違反となる可能性があり、運転手やアプリ会社は法的・行政的制裁の対象となる。ウーバーと99はこの問題について声明を出しており、運転手にはセキュリティー上の理由から録画自体は許可している一方、乗客を乗せた走行中のライブ配信を公開することは明確に禁止しているとのこと。
SNS上での乗車中の映像をアップロードすることは行動規範違反であり、運転手との契約解除の可能性があると示唆した。