CKC=日系農業者の連携強化へ=訪日研修の参加者募集中

オンライン会議の様子(提供@NikkeiAgri)

 中央開発株式会社(CKC)は7月31日午後8時(ブラジル時間)、「日系農業者等連携強化会議」をオンライン会議アプリ「ZOOM」上で開催した。同会議は農林水産省の「令和5年度中南米日系農業者等との連携強化・ビジネス創出委託事業」の一環として行われ、アルゼンチンやブラジル、コロンビア、メキシコ、パラグアイ、ペルーなどの日系農業関係者約100人が参加した。
 会議では同事業の全体説明や、今年9月から実施される訪日研修事業の内容説明、次回の連携強化会議が2024年2月にパラグアイで対面実施される案内などが行われた。
 同事業は、日系農業者の連携強化、若手リーダーの育成や先端技術による生産性向上の支援、中南米への戦略的ビジネス整備を柱としている。
 今年9月から実施される訪日研修事業は、3つのコースに分かれて行われる。「土壌」研修コースには6人が参加し、9月30日から10月20日まで、日本の最新農業技術、特に微生物による土壌改良技術を学び、農業経営のスキルアップを目指す。農業WEEK展示会、ヤマカワプログラムの視察研修も予定されている。
 「ブランディング」コースには6人が参加し、10月21日から11月10日まで、農産物の付加価値向上のためのブランド価値、販売力向上研修を行う。道の駅や観光農園などを訪問する予定。
 今回新設された産学官交流「アグリ・フードビジネス」コースでは10人が、11月10日から25日まで、日系社会とつながりのある農業、食産業関係者らと、日本と中南米におけるビジネス調査のための展示会などを行い、希望訪問地提案や、専門家への相談機会を設ける。
 専門家会議やオンラインセミナー、さらに食産業展開・輸出促進セミナーも随時オンラインで実施される。

 訪日事業への参加申し込みは今月20日までニッケイアグリのウェブサイト(1)から可能。
 同事業はコロナ禍中、オンラインセミナー(2)を中心に行われてきた。オンラインで対話を重ねることで、訪日時には参加者同士の連帯感も高まっており、中南米の農業従事者の連携は強まっている。
 今回の訪日事業開催に向けて、規定の研修内容だけでなく、自費での研修旅行を企画する参加者もおり、その調整をCKCがサポートする場面もあった。
 そうした活動の様子は今月14日に行われたオンライン報告会で発表され、従来の枠組み以上の、多方向への広がりを持った連携活動が展開されている。
 事業全体の詳細は中央開発株式会社のYoutubeチャンネル(3)で日本語、ポルトガル語、スペイン語で説明されている。

(1)https://nikkeiagri.jp/

(2)https://www.brasilnippou.com/2022/220318-41colonia.html

(3)https://www.youtube.com/@nikkeiagrickc6322

最新記事