ブラジル福島県人会(佐藤フランシスコ会長)は27日(日)14時から16時、サンパウロ市リベルダーデ区の同会館(Rua da Glória, 721)で半沢友三郎さんの講演会「太平洋戦争=フィリピン生まれの日本人が見た事実」を開催する。参加費無料。事前申し込みも不要。当日は日本語のみ。会場には当時の日本帝国陸軍の軍装なども展示される。
半沢さんはアチバイア市在住。講演ではニッケイ新聞で2018年1月18日から10回連載された《半沢友三郎の壮絶な戦時体験=フィリピンの戦いとブラジル移住》(https://www.nikkeyshimbun.jp/?s=半沢友三郎)の話を直接聞くことができる。
半沢さんは1935年12月にフィリピンのミンダナウ島ダバオ市で生まれたが、両親は福島県信夫郡鳥川村(現福島市)出身だ。
大戦中、上陸した米軍から決死の逃避行を重ねる中、飛んできた砲弾の破片で母親がやられ、終戦直前に亡くなった。同じ洞窟に隠れていた帝国陸軍伍長に「人間の肉は豚肉のようで美味しいと聞いたことがある。試してみよう」と日本兵の遺体を運ぶのを手伝わされるなど、子ども時代に壮絶な体験を重ねてきた。
佐藤会長が今年2月の同県人会アチバイア支部新年会に出席した際、半沢さんと会って、戦争体験を聞いたことから今回の講演会開催が決まった。
佐藤会長は、フィリピンのジャングルに29年間も潜伏し、その後伯国に移住した小野田寛郎少尉の本も読んでおり、戦争に関心があった。佐藤会長は「フィリピンの日本人移住者の話も聞きたい。他ではほとんど聞けない内容なので沢山の方に参加してほしい」と呼びかけている。