アルゼンチン北部に位置するチャコ州レシステンシア市で15日、泥棒が盗んだ携帯電話の中に児童ポルノの画像があることを発見し、所有者を告発した。この「正義の泥棒」事件を19日付の現地紙ディアリオ・チャコなど(1)(2)(3)が報じている。
泥棒は45歳の男から携帯電話とバイクを盗んだが、その携帯電話のクラウドストレージサービス「Googleフォト」に児童ポルノのコンテンツを保存されていることに気付いた犯人は、彼が参加していたワッツアップのグループで暴露することを思いついた。
この携帯には少なくとも3人の未成年の少女の不適切な画像が保管されており、中にはその男が住んでいた地域の少女も含まれていた。泥棒はこの男の身元を突き止める目的で「こんな携帯を見つけた。写真をここに載せる」とのメッセージと共に、携帯所有者の写真とポルノ画像が写ったGoogleフォトのスナップショットを送信した。
これを見た人から通報を受けて、児童青少年サイバー犯罪部門の専門捜査官らがインターネット上で徹底的な捜査を行った結果、携帯電話の持ち主を特定することに成功した。
21日付R7サイトによれば、この男は病院の事務職員として13年間雇われていた。事件の発覚後に解雇された。男に犯罪歴はなかったという。男は強盗の被害を警察に相談しており、バイクの紛失は届け出たが、携帯電話については申告していなかった。
警察はこの男の家宅捜索を行い、女性の衣料、大人用下着、USBドライブ、パソコンなどを押収した。検察当局による画像内の未成年者の特定が急がれている。
なお、携帯電話とバイクを盗んだ「正義の泥棒」が捕まったかどうかは報道されていない。