ブラジリアン柔術で三度の世界チャンピオンに輝いた男が24日、強姦と強盗を繰り返した容疑で、サンパウロ州ボイトゥーヴァ市で逮捕された。このエルベス・サントス(Erbeth Santos)容疑者(29)と、友人で同競技の選手でもあるアンドレ・ペソア容疑者(31)も犯罪への関与で現行犯逮捕された。エルベス容疑者は日本の大会でも優勝しており、〝柔術界の暴れん坊〟として有名だ。テラサイト24日付けなど(1)(2)(3)(4)が報じている。
この容疑者2人はマット・グロッソ・ド・スール州のトレス・ラゴアス市で23日、強姦と強盗の事件を起こした疑いが持たれている。トレス・ラゴアスの女性支援専門警察署(Deam)の責任者、レチシア・モビス氏によると、この2人の容疑者はウェブサイトを通じて売春婦と約束を取り付けた。売春宿に到着するや否やナイフと銃をチラつかせて強盗を宣言。その場で売春婦らから現金1500レアルと6台の携帯電話を奪った。
被害者の1人の証言によると、「彼らは侵入した途端に暴力を振るい始め、頭を下に向けるように求めた。有り金を奪われ、腕を縛られ、別々の部屋に連れて行かれ、その挙句、性的暴行を加えられた。その場はパニックに陥り、本当に怖かった。抵抗したら自分たちが殺される可能性もあると考え、じっと耐えた。彼らは犯罪行為を楽しんでいると仄めかし、私たちの顔を見ながら笑っていた。私たちの苦しみを楽しんでいるような様子だった」と恐怖を語った。
その後彼らはサンパウロへ向けて逃走したとのこと。犯行後も発覚を遅らせるため、被害者たちを一室に閉じ込めたままにした。
警察は2人がカンポ・グランデ市で別の事件にも関わったと見ており、犠牲者の数がさらに増える可能性がある。彼らは犯行を認めており、逮捕時に3230レアル、26台の携帯電話、1本のナイフが押収された。2人はマット・グロッソ・ド・スール州への移送が決定するまで、サンパウロ州内で拘留される予定。
エルベス容疑者はマラニョン州ゼ・ドカ市出身で、9歳でブラジリアン柔術を始め、若い頃から頭角を現し、ブラジル柔術競技連盟(CBJJE)主催の世界選手権で3度の優勝経験がある。しかしバイクの窃盗、対戦相手への暴行、薬物使用などで5回目の逮捕歴があった。彼は柔術が自分の人生を「変えた」と語っていた。