10歳の世界最年少天文学者=44個も小惑星を発見

ニコーリちゃん(8月31日付テラサイトイトの記事の一部)
ニコーリちゃん(8月31日付テラサイトイトの記事の一部)

 若干10歳のニコーリ・セミアンちゃんは、これまでに44個の小惑星を発見するなど世界最年少のアマチュア天文学者として注目されている。その驚くべき早熟さは天文学界だけでなく広く関心を集めている。8月31日付テラサイト(1)が報じている。
 彼女は北東部アラゴアス州都マセイオ市生まれで、現在はセアラ州に在住する小学5年生の女の子だ。天文学への興味は幼少期から芽生え、6歳から本格的に学び始めた。
 2歳の頃から夜空に輝く星に好奇心を持っており、家族に「お星様が欲しい」とおねだりするも、おもちゃの星だと思われるなど、その真意が周囲に理解されるには時間がかかった。だが彼女は希望を訴え続け、7歳の誕生日で念願の望遠鏡を手に入れた。
 ブラジル天文学オリンピックで2020年と21年に2度の優勝を果たすなど、輝かしい実績を積み重ねている。科学技術イノベーション省(MCTI)とアメリカ航空宇宙局(NASA)との協力プロジェクトでは、小惑星の発見においても功績を挙げて多くの賞賛を受けている。彼女の発見した小惑星の数は44個にものぼり、今後もその数は増えると期待されている。
 ニコーリちゃんの業績は国際的な評価も受けており、22年には世界で最も活躍した子供100人に与えられる「グローバル・チャイルド・プロディジー賞」に唯一のブラジル人として選ばれた。彼女の努力や情熱が他の子供たちにも刺激になり、インド、中国、日本、イギリスなど世界中のメディアでも取り上げられている。
 天文学の知識を共有し、他の子供たちにも興味を持ってもらうため、様々な社会プロジェクトにも参加。母親ジウマさんもその取り組みを支援しており、彼女の努力と情熱を通じて多くの人々に夢と希望を与えている。
 将来は航空宇宙工学者としての道を歩みたいと考えていて、ロケットの設計や宇宙探査のための新しい技術の開発に携わることを目指しているという。

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