「ブラジルのドバイ」Bカンボリウ=南部で不動産価格が急騰

高層アパートが立ち並ぶバルネアリオ・カンボリウ市の海岸(Jair Prani, via Wikimedia Commons)
高層アパートが立ち並ぶバルネアリオ・カンボリウ市の海岸(Jair Prani, via Wikimedia Commons)

 南部サンタカタリーナ州バルネアリオ・カンボリウ(Balneário Camboriú)市とその周辺地域における不動産価格が急騰中だ。高層建築ラッシュという波が同市に留まらず、爆発的に周辺にも広がっているからだ。2日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 急騰中心地であるバルネアリオ・カンボリウ市の人口は14万人と多くない。南米最大都市サンパウロ市から南に600キロ、最南部ポルト・アレグレから北に500キロに位置するここに、リゾート的な不動産投資が集中しているようだ。
 住宅の平方米単価が急上昇して2021年7月には平均1万2335レアルに達し、1年間で21・7%の価値上昇を記録した。「ブラジルのドバイ」と呼ばれるこの町では、わずか33平方米のワンルームマンションの価格が160万レアル(約4750万円)だ。
 これに続いてイタペマ市の平米単価平均が1万1717レアル(20・21%増)、フロリアノポリス市(平均1万313レアル)で、サンパウロ市(平均1万483レアル)に匹敵する。
 同州全体で、不動産の年間評価額が急増し、バルネアリオ・カンボリウ市とイタペマ市に加えて、ブルメナウ市(13・92%増)、イタジャイ市(15・89%増)、ジョインビレ市(9・62%加増)、サンジョゼ(20・18%増)などが、国内のインフレ率を上回る成長を達成している。
 サッカースターのネイマールやクリスチアーノ・ロナウドらがこの急成長に注目して不動産を購入したことで、価格上昇にさらに拍車がかかっている。
 不動産人気の一方で、インフラ整備が成長に追いついていないという課題も浮上している。特に交通渋滞が顕著で、幹線道路BR-101線では二車線に増線してもなお渋滞が頻発しており、解決に至っていない。この問題に対処するためには公共資金の投資が必要であり、地域の自治体が協力して解決策を模索していると報じられている。
 なお、なぜこの周辺だけ高騰中なのかについて同記事には説明されていない。

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