「ブラジル人はプードルみたいで、よく吠えるが、大したことはない」――南米チリ首都サンティアゴ市にほど近いスキーリゾート施設「ヴァレ・ネヴァド・スキー・リゾート」のホテル運営責任者、ロドリゴ・コルテス氏が、ブラジル人観光客をプードル犬に喩えて物議を醸している。これはベージャ誌の取材に答えて同氏が発言したもので、ブラジルやチリのメディアで話題になっている。14日付テラサイトなど(1)(2)(3)が報じた。
同氏は「ブラジル人はプードルみたいなもので、怒りっぽいが、大したことはない。何かあるとすぐに怒って吠えまくるが、警察を呼ぶと言ったら大人しくなる。ウェイターや受付のスタッフに対してすぐ腹を立てるが、責任者が介入し出した途端に静かになる」とブラジル人観光客の気質についてコメントした。
またブラジルの文化については「イタリア人のように非常に陽気で、ブラジル人だとすぐにわかる」とし、穏やかで控えめなチリ人と比較した。さらにブラジル人が時間の制約を嫌うとも述べ、「何に対してもルールが嫌いなようだ。我々が『予約は19時です』と言っているにもかかわらず、平気で21時半にやってくる」と指摘した。
この発言が波紋を呼び、同施設の総支配人であるリカルド・マルグリス氏が謝罪文を出し、火消しを行った。「従業員の不適切な発言について深く謝罪し、その発言が弊社の価値観やブラジルの方々への尊重の気持ちとは一致しないことを強調する。今後においてもブラジル人観光客を大切にする姿勢が変わることはない」とした。
同施設は経営再建から回復したばかりで、予約の6割を占めるブラジルからの観光客を重要視しており、特別なサービスやおもてなしを提供しているという。標高3200mに位置し、スキーにもってこいの雪を持ち合わせ、利用客に食事や宿泊サービスをはじめ、ショッピングや温水プールなどさまざまな体験を提供していることを、同総支配人は強調した。