横山正人(まさと)横浜市議会議員(59歳、横浜市出身)が23日夜、サンパウロ市のクルベ・アトレチコ・モンテ・リバノで開催された大志万学院創立30周年記念式典に出席するために同日朝ブラジル到着し、25日晩に帰国した。
「ギリギリの日程ですが、25周年には来られなかったので、今回は是非と思ってやってきました」と地球の反対側までの弾丸旅行にも関わらず、横山市議は元気いっぱいに挨拶した。市内有数の有名スポーツクラブの豪華会場には、約1千人の卒業生や父兄が集まり、同学院らしい和気藹々としてアットホームな雰囲気に包まれていた。
川村真由実校長は式典の中で、「わざわざ日本からこの式典のために来ていただいて、できることなら、この場で日本式の土下座をして感謝したいぐらい嬉しい。本当にありがとうございます」と感謝した。
会場で本紙取材に応じた横山市議は、「コロナ禍前ですが、大志万学院の訪日使節団を2回受け入れ、出発地点である横浜を、移民の視点である海側から見てもらおうと船を出しました。大志万の生徒たちは、日本の日本人以上に礼儀正しさ、勤勉さなど本来の日本人の素養を持っていると感じています。だから卒業後もしかるべき地位に就いている。そんな移民とその子孫との関係は、横浜市にとっても大切」と強調した。
「江戸っ子になるには三代かかると言われますが、横浜では『3日住めばハマっ子』とも言われます。大志万訪日使節団の皆さんは3日間、横浜に滞在されるので立派なハマっ子です」と笑顔を浮かべた。
さらに「それに3年前に移転した新市庁舎(横浜市中区本町7丁目50番地の10)は、かつての移民宿だった場所です。そんな縁の深い横浜に、皆さん是非いらしてください」と述べた。
横山市議は2010年4月11日、前年2月に神奈川県から日系社会に贈られ神奈川文化援護協会(永田淳会長)の会館入口に設置されていた二宮金次郎像が、文協の日本庭園に移転された寄贈式にも出席した。
その後、サントス市との提携強化を目指した使節団としてもブラジル訪問、さらに2018年7月の日本移民110周年でも自由民主党横浜市議員団の団長として出席するなど、親ブラジル派政治家として知られている。
当日は、林芳正外務大臣からの表彰状が桑名良輔在サンパウロ総領事から手渡された。また、日本の茶道裏千家の第15代家元の千玄室(せんげんしつ)大宗匠(だいそうしょう)と第16代家元の千宗室(せんそうしつ)大宗匠(だいそうしょう)からの祝辞も代読された。
同学院と姉妹校交流を50年も続ける千葉県の市立小櫃小・中学校がある君津市の高橋明(あきら)市議からも祝辞が届き、当日、日伯両語で読み上げられていた。25周年の際には同市から慶祝団7人が訪れていた。