24年別人になりすました殺人犯=妻「何も知らなかった…」

エドゥアルド・ピニェイロ・ファリア容疑者(27日付G1サイトの記事の一部)
エドゥアルド・ピニェイロ・ファリア容疑者(27日付G1サイトの記事の一部)

 リオ・デ・ジャネイロで男性を殺害した容疑で24年間逃亡していた男を、連邦警察は27日に聖州沿岸部プライア・グランデ市で逮捕した。エドゥアルド・ピニェイロ・ファリア容疑者は元消防士で、20年以上前に交通事故死した男性の名前で身分証明書を偽装し、身元を偽って逃亡生活を送っていた。同日付のG1サイトなど(1)(2)が報じている。
 同容疑者の逮捕は、同市のガソリンスタンドの脱税捜査中に行われた。容疑者が使用した「オゼイアス」という名前の男性はこの店舗の所有者だったが、捜査で同男性はリオ・デ・ジャネイロ州ノヴァ・フリブルゴ市で20年前の交通事故で亡くなっていたことが判明した。
 「そのガソリンスタンドのオーナーである『オゼイアス』という人物を特定し、家族に連絡をとったところ既に亡くなっていることを知らされた。捜査を進めると、22年にはオゼイアス名義のパスポート発行も確認され、故人になりすましている人物がいることを確信した」とファビアナ・サルガド・ロペス警察署長は説明した。
 パスポートを発行するために採取された指紋を分析したところ、エドゥアルド・ピニェイロ・ファリア容疑者のものであることが判明。エドゥアルド容疑者は強盗の前科があり、1999年にノヴァ・フリブルゴ市で殺人の有罪判決を受けていた。
 同容疑者は、遺産相続に関する意見の相違から弟を殺害しようとする男に雇われたという。被害者である弟は、エドゥアルド容疑者に両手を後ろに縛られ、頭部に数発の銃撃を受けて殺害された。
 犯行後、容疑者は名前と身分証を変えてサンパウロに移り住み、そこで結婚して「オゼイアス」として家庭を築いた。
 エドゥアルド容疑者の黒い過去について、妻は「何も知らなかった…」とし、オゼイアスだと信じて生活を共にしていたという。
 警察は引き続き、エドゥアルド容疑者が脱税をしていたかどうかの捜査を続ける予定だ。この犯罪が確認されれば、強盗と殺人の前科と合わせて、最高で30年の禁固刑が科される可能性があると報じている。

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