技術革新により、日本語能力を活かしてどこでも仕事ができる時代が来ている。日本のコールセンターサービスの夜間部門をブラジルに開設する事前調査のために、情報セキュリティ対策・ITシステム運用を企業に提供するJBサービス株式会社から、セキュリティ事業部マネジメントサービス本部第一サービスデスクの千葉賢(さとし)部長、同本部SMACサービスビジネス推進の伊藤佳子(よしこ)部長、取引先の株式会社ジャスティクの増井道春代表取締役社長が来伯し、19日に編集部を訪れた。
クライアントのITインフラを24時間365日体制で遠隔サポートする運用センターSMACを始め、医療系・コインランドリー・給食センターなど各種コールセンター事業を運営するJBサービス社は、日本と12時間時差のあるブラジルで、日本の夜時間の業務を遠隔で担当する部署を設置する可能性の調査のために18日にブラジル訪問し、3日間ほど滞在した。同社は、東証プライム市場上場企業JBCCホールディングス株式会社の子会社。
千葉部長は「日系社会があることは知っていたが、詳しいことは今回初めて。通信インフラや、日本語の敬語のレベルなどを調べに来て、手ごたえを感じている」という。伊藤部長も「しっかりした日本語ができる人ならマニュアルに沿って対応してもらえば可能では」と見ている。
日本人との会話で違和感がないぐらいの日本語能力がある日系人や当地在住日本人、現在日本に住んでいるが将来的にブラジルに帰りたいと考えている日系人などが対象で、日本式のコールセンター業務の基本をまず覚えてもらう。年末を目標に50~100人ぐらいの規模で初めて、将来的には数百人に増員できればとの展望を持っている。
増井社長も「日本で生まれた4世の方など、ブラジルに帰っても高い日本語能力を活かした仕事をしたいと思っている人は、ぜひ相談に来てほしい。日本でまず仕事を覚えてもらい、その後ブラジルに戻ってリーダーとしてやってもらえれば」と呼びかけている。問い合わせはジャスティク社(本社=愛知県名古屋市、電話052・221・6851、https://n-justec.co.jp/)まで。