ブラジル北東部セアラ州内陸部のイグアツ市で26日、連続殺人容疑の2人の男が有罪判決を受けた。捜査によれば、犯人は人里離れた場所に被害者を誘い出して、袋で顔を覆ってメガセナ(宝くじ)当選番号を想起するように念じさせ、不気味な心霊儀式の最中に後頭部を撃って4人を殺害した。容疑者はその儀式によって当選番号が得られると信じるサイコパスだと疑われている。27日付けG1サイト(1)が報じている。
この件で、グルドソン・ダンタス・バロス容疑者とロベルト・アウヴェス・ダ・シルバ容疑者の2人が逮捕された。犯罪への関与が疑われる十代の少年が捜査中に死亡しているのが発見された。市警によるとこの少年は自殺していた。
今回、2017年10月12日に殺害されたミカエル・デ・ソウザ・メロさん殺人の件で26日、2人は重罰殺人(単純殺人よりも厳罰に処される案件)、死体隠蔽、未成年者搾取の罪で有罪判決を受けた。グレウジソン容疑者には禁錮19年4カ月15日、ロベルト容疑者は禁錮18年5カ月15日の刑が言い渡された。2人は2021年12月、別件でも有罪判決を受けていた。
警察署長マルコス・サンドロ・リラ氏は、「容疑者はこの儀式によって『神聖な力』、女、『誰にでも挑戦できる力』を得られると信じていた」とし、「彼らは標的を無作為に選んでいた。宗教的で荘厳なふりをしていたサイコパス連続殺人鬼だった。心理的にも感情的にもろい人たちが格好のカモとなった」と説明した。
被害者の遺体はロベルト容疑者の自宅付近で発見された。州検察庁によれば、ここは「不気味で不吉な儀式」が行われた場所であったため「死の家」と呼ばれた。ロベルト容疑者は銃刀法違反罪でも有罪判決を受けた。
同警察署長によると、容疑者は儀式には墓を用意し、被害者を選んだという。「彼らは儀式当日に誰を殺すか考えていた。ホームレス、金銭授受の約束した人、クラブで出会った人など様々だ」と彼は言った。
警察が最初に容疑者にたどり着いたのは、学生のジェイデルソン・デ・オリベイラ・シャビエルさんが死亡した後だった。彼が行方不明になって5日後、監視カメラの映像に宗教団体のリーダーとされるグルドソン容疑者と一緒にいるところが映っていた。
リラ警察署長は「ロベルト容疑者は懺悔の言葉を口にし、儀式は自分の人生に何の成果ももたらさなかったと話している。一方、グレウジソン容疑者の方は、もし逮捕されていなければ、間違いなく殺人を続けていただろう」と見解を述べた。
死体の一部は儀式で使用する「悪魔の祭壇」に捧げるために使われたと報道されている。