アルゼンチン現地紙「クラリン」が4日に発表したコンサルタント会社2社による世論調査によると、アルゼンチン大統領候補で予備選勝者のハビエル・ミレイ氏が支持率で1位を保っている。大統領選の一次投票は22日に行われる。同日付ポデール360など(1)が報じている。
CBコンサルティング社の調査によれば、自由前進党(LLA)のミレイ氏が32・2%の支持を獲得。セルヒオ・マッサ現経済相(祖国のための同盟党・UP)は28・9%で続いている。
3位は中道右派のパトリシア・ブルリッチ氏(変革のために共に党・JxC)の23・7%、4位はフアン・スキアレッティ氏(正義党)の3・1%、5位はミリアン・ブレグマン氏(左派・労働者戦線)の2・1%で、6・2%が「誰に投票すればいいかわからない」と答え、3・8%が白票を投じた。同調査は9月25〜28日、オンラインで4072人を対象に行われ、誤差の範囲は上下1・5%ポイントだという
また、Circuitos社による調査では、ミレイ氏は34・6%、マッサ氏は31・2%、ブルリッチ氏は24・8%の支持を得た。同調査も2188人を対象に、9月25日〜28日にオンラインで行われた。誤差の範囲は上下3・5%ポイント。
投票日が迫る中、ブラジル政府はアルゼンチンに対し、ラテンアメリカ開発銀行(CAF)から10億ドル(約1486億円)の融資を承認した。報道によれば(2)(3)、ルーラ大統領がこの融資に介入し、国際通貨基金(IMF)との債務再交渉を支援したとされている。この動きは、現経済相で支持率2位のマッサ氏を有利にするためと指摘されている。
専門家らはこの融資を純粋に地域的な支援と捉えており、政治的な意図はないと主張しているが、一部の専門家は、ブラジル政府はアルゼンチンの選挙結果に大きな関心を持っており、特に極右候補のミレイ氏の当選を懸念していると分析している。
この融資はアルゼンチンがIMFへの支払い遅延分をカバーするために使用される。IMFはその後、アルゼンチンにさらなる資金を提供し、それをCAFに返済する予定。困難な経済状況にあるアルゼンチンはすでに信用限度額を使い切っているため、IMFの資金にアクセスすることができず、このつなぎ融資を必要としていた。CAF取締役会の投票では、19対2で融資が承認された。
ミレイ氏はこの報道後、ルーラ氏が自分に不利な行動を取ったと指摘し、「怒れる共産主義者」と非難した。