大阪・サンパウロ姉妹都市協会(吉川秀隆理事長)は今年2月、「第11回ポルトガル語スピーチコンテスト」を開催し、優勝した本多加代子さん(35歳、愛知県)に副賞として約2週間のブラジル研修参加権を贈った。本多さんは今月3日にサンパウロ市に到着し、編集部を訪れ、研修への意気込みを語った。
本多さんは愛知県で生まれ育ち、学生時代のアルバイト先には、ブラジル人も多く、そこでブラジル文化に親しんだ。ブラジル人同僚とは日本語や英語で会話をしたが、おぼつかなく、スペイン語で会話をする日本人同僚の姿を見て、「それならポルトガル語を学べばもっと楽しく会話ができるかもしれない」と思い、ポルトガル語の勉強を始めた。
本多さんは現在、愛知県半田市で自動車保険代理店KMガレージの経営をしている。顧客の90%はブラジル人で、日頃からブラジル人と関わることも多いという。「日常で手作り料理を持っていくなど、小さな気遣いをすることで心の距離は縮まっていきます。日ごろの小さな気遣いの積み重ねが、何かあったときにお互いを助け合おうという気持ちに繋がっていきます」と日ごろの心掛けについて語った。
本多さんはスピーチコンテストでも、自身の経験に基づいた「小さい行動を大切にしよう」と題するスピーチを行い優勝した。
愛知県には現在6万人以上のブラジル人が在住しているが、ブラジルに愛知県の自治体と姉妹都市提携を結んでいる都市はない。「大阪市とサンパウロ市のような姉妹都市関係が愛知県内にも出来るよう、日伯友好関係に広く貢献したい」と意気込みを語った。
本多さんは研修期間中、サンパウロ市に支局を置くトヨタやヤマハなどを訪問する予定。