父が学校前で息子かばい発砲=麻薬取引の噂? 跳弾で入院

銃弾が当たり倒れ込む生徒(18日付G1サイトの記事の一部)
銃弾が当たり倒れ込む生徒(18日付G1サイトの記事の一部)

 18日午後、サンパウロ大都市圏サンベルナルド・ド・カンポ市のネウザ・フィゲイレド州立学校前で、16歳の少年を銃で負傷させた44歳の男が逮捕された。銃弾は地面に向けて発射されたが、跳ね返って少年の肩に命中した。子どもの喧嘩で、父親が息子をかばうために銃を抜いたという。SNS上で拡散された動画には、犯行の瞬間がはっきりと映っている。18日付G1サイトなど(1)(2)が報じている。
 この日、息子を迎えに学校に行ったアントニオ・カルロス・ペレイラ・モウラ容疑者は、息子を同級生から守ろうとして激しい口論となり、生徒の一人を突き飛ばした。
 その後、容疑者とその息子は車に乗り込み走り去ろうとしたが、同級生の一人が車に石を投げつけたため、息子は激怒して車から降り、生徒に襲いかかった。殴り合いに発展したため、喧嘩を仲裁しようと容疑者が近づき、地面に向けて発砲したが、跳ね返った弾が少年の肩に命中した。
 容疑者は息子と再び車に乗り込んだが、それでも口論は続き、2人の生徒が車のドアを蹴り、ミラーを壊した。車はそのまま走り去った。
 サンパウロ州保安局(SSP―SP)によると、容疑者とその妻が数分間話し合った後、警察に自首し、逮捕された。警察の取り調べに対し、同容疑者は射撃クラブに向かう途中、息子から「同級生に脅されている」という電話を受けたという。
 同容疑者の息子によれば、「ある生徒が麻薬取引に関わっているという話をボクがでっちあげた」という噂を同級生が広めたことが喧嘩の発端となった。
 撃たれた少年はネスト・サンベルナルド病院に運搬送され、入院しているが容態は安定している。サンパウロ州教育局は、学校内外のあらゆる暴力を否定すると述べた。

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