日本人男性がSNSで話題に=流暢なペルナンブコ訛りで賞賛

流暢なペルナンブコ訛りのポルトガル語でインタビューに答えるウチハラさんの動画の一部(Foto: instagram @samurailifejp)
流暢なペルナンブコ訛りのポルトガル語でインタビューに答えるウチハラさんの動画の一部(Foto: instagram @samurailifejp)

 「ペルナンブコ訛りのポルトガル語を流ちょうに話す日本の日本人」ウチハラ・リュウさん(25)がここ数日ブラジルのメディアを賑わせており、8日付G1サイトなど(1)(2)が報じている。大阪弁などを流暢にしゃべる外国人が、日本で話題になるのに似ている現象だ。
 彼の動画が2日に公開され、その変わったアクセントに注目が集まった。ブラジル北東部ペルナンブコ州の訛りの表現を巧みに操る様子がSNSで拡散され、多くの「いいね!」と賞賛コメントが寄せられた。
 18歳の時に東京のシュラスコレストランで、ペルナンブコ出身者と一緒に働いたことがきっかけでポルトガル語を覚えた。「僕はポルトガル語を学ぼうと努力したことはないんだ。同僚が話すのを聞いて、最初に頭に浮かんだのは『何を話しているのか理解したい』ということだった」とウチハラさんは同記事中で語っている。
 話題となった動画は、東京在住のブラジル人が現地の生活を紹介するチャンネル「Samurai Life」によって制作され、インスタグラムでは既に200万回以上、TikTokでは100万回以上の再生回数を記録している。動画ではインタビュアーが「君は本当にブラジル人ではないのか」と尋ねるが、「100%純粋な日本人で、ブラジルを訪れる前からポルトガル語を学んでいた」と明言した。
 ウチハラさんは、ブラジル人の友達がスラングを多用する習慣に触れ、「彼らは辞書に載っていない沢山のくだらない言葉を教えてくれた。彼らとたくさんトレーニングし、鍛えられたよ」と語った。
 ブラジル文化やブラジル人が好きになり、Youtubeチャンネルの「Porta dos Fundos」やペルナンブコ出身の芸人イタロ・セナのいたずら動画など、ブラジルのコメディー系コンテンツ動画にはまっているとのこと。
 ウチハラさんは2021年4月に一度だけブラジルを訪れ、20日間をペルナンブコ州で過ごした。オリンダの歴史地区、ポピュラー音楽のカリスマ歌手のアルセウ・ヴァレンサの家、ボア・ヴィアジェン海岸など、レシフェの観光スポットを訪れた。
 「ただ全然泳げなかったね。みんながサメの話をするから怖かったんだ」。現地の気候にも苦しんだという。「友達は寒い季節だと説明したけど、とんでもない! 僕は暑さで死にそうで、扇風機の前から離れられなかったよ」と振り返る。
 ポルトガル語が話せても、ブラジル人が何を言っているのか理解できないとのこと。そのおかげで強盗被害を免れたと話す。「強盗犯は多くのスラングを使い、とても早口でまくしたてた。僕は何も理解できず、友人たちに車に乗れと怒鳴られた。その男がお金と携帯電話を求めていたことを後で知ったんだけど、何だかわからずひたすら謝っていたんだ」と笑った。
 ウチハラさんは現在、日本の食品関係のブラジル企業コールセンターで、日本人顧客からのクレームをポルトガル語に翻訳する仕事をしている。将来、ブラジルに住む可能性を否定していない。

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