ブラジル山形県人会が創立70周年を迎えられ、本日このように、記念式典が盛大に開催されますこと、誠におめでとうございます。山形県民を代表いたしまして、心からお祝い申し上げます。
本年は笠戸丸のサントス港入港に始まるブラジル日本移民115周年の記念の年であります。異なる生活習慣や文化、言語といった壁を乗り越えてこられた先人たち、その意思を受け継ぎ、ブラジル社会において確固たる地位を築かれた皆様に対し、深く敬意を表します。
ブラジル山形県人会は、1953年(昭和28年)の創立以来、会員相互の親睦はもとより、会員の援護、会報の発行など、積極的に事業を展開されてこられました。
また、文化活動やスポーツ交流、各種のイベントを通し、山形県の認知度向上、本県とブラジルとの友好親善の進展に多大なる貢献をいただいております。こうした取組みに対し感謝を申し上げるとともに、歴代の役員の皆様をはじめとする、会員の皆様のこれまでの御努力に深く敬意を表します。
本県では、1976年(昭和51年)より、海外の県人会や姉妹友好県州などから、出身国の発展に貢献する人材を養成するため、将来を担う若者を受入れ、山形県内において専門分野の研修を行うとともに、県民との交流を通じた友好親善を図る海外技術研修員事業を実施してまいりました。
これまでに33カ国から296名の研修員を受け入れてきておりますが、ブラジルからは、その中で最多の119名を受け入れてきたところです。研修を修了された方々におかれましては、ブラジル国内において、それぞれの職種でますますご活躍され、本県とブラジルの友好の懸け橋になっていただいております。
ブラジルは、広大な国土と多くの人口や豊かな資源をもとに、めざましい経済成長を続け、今後の世界を牽引していく大国であります。今後の日本、そして山形県にとって、その重要性は、ますます大きくなることから、ブラジルと日本、そして、ふるさと山形との懸け橋である皆さま方の活躍に、これからも大いに期待しております。
県人会の皆様におかれましては、この記念すべき70周年を契機といたしまして、今後とも会員相互の連帯をさらに深め、次世代を担う若い方々も含めて、ブラジルの発展に一層貢献されますとともに、本県とブラジルの友好のため、引き続き御尽力を賜りますようお願い申しあげます。
私は、10年ぶりのブラジル訪問となりました。10年前にお会いした皆様と再びお会いすることができて心から嬉しく思っております。現在、山形県は実りの秋を迎えており、様々なフルーツや山形の名物料理芋煮の季節でございます。河原では、芋煮会の鍋を囲んで和気あいあいと皆で芋煮を楽しんでいる季節です。
今年、山形県は日本酒の全国新酒鑑評会にて1位をおさめました。また、山形県は蕎麦やラーメンも有名であり、今年は圧倒的な差でラーメン消費量日本一に輝きました。山形県には35市町村あり、全ての市町村に温泉が湧いている温泉県です。美味しいフルーツやお米もございますし、今日ご参加いただいております皆様のような暖かい県民が毎日暮らしております。ぜひ機会がありましたら山形県にお越しください。
結びに、ブラジル山形県人会のますますの御発展と本日御参会の皆様の御健勝を祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。