10歳児が感電した母の命救う=「とっさに授業を思い出した」

間一髪で母親を救ったジョゼ・ガブリエルくん(25日付テラ・サイトの記事の一部)
間一髪で母親を救ったジョゼ・ガブリエルくん(25日付テラ・サイトの記事の一部)

 ジョゼ・ガブリエル・ゴメス・ボテリョくん(10歳)は、母親が感電してショック状態なのに気付き、急いで配電盤のスイッチを切ったことで命を救った。彼の機転と迅速な行動が大きな話題となっている。25日付テラ・サイト(1)が報じている。
 事件は19日、ブラジル北東部トカンチンス州パルマス市の自宅で、母と息子が二人きりの時に起こった。母親のルシレネさんは洗濯中で、使用していた洗濯機を掃除しようとして感電した。
 「カーペットを洗うために洗濯機を移動させ、延長コードも伸ばした時、洗濯機の汚れに気付いた。掃除しようと思ったんだけど、危険だから延長コードが濡れないように、かがんで拾った瞬間、感電したの。私はショックで壁に叩きつけられ、床に倒れてもがき苦しんだ」
 息子は異変に気づき、何が起こっているのか確認に駆け寄った。「ママが『助けて、助けて』と言うのが聞こえて見に行くと、ショックを受けて倒れていた。起こそうと近づいた時、周囲に放電しているのを感じ、その影響で僕も引き寄せられたんだ」とジョゼ・ガブリエルくんは振り返る。
 「ママが『感電している』と言うから、僕はとっさに蛇口を閉めた。ママの脚の上に延長コードがあるのに気づいたから。蛇口の水がママの上に落ちていて、もしもっと濡れたら状況が悪化するだろうと思ったんだ」と説明した。
 彼は走って配電盤の所へ行き、すべてのスイッチを切った。電力が遮断されると通電も止まった。
 ジョゼ・ガブリエルくんはすぐに消防に通報した。ルシレネさんは左手に火傷を負ったが、命に別状はないとのこと。
 事故後、グローボ局のインタビューに答えたジョゼ・ガブリエルくんは、母親と小学校のアンドレイア先生に感謝の言葉を述べた。
 「ブレーカーの落とし方を教えてくれたママと、エネルギーについて教えてくれたアンドレイア先生に感謝しています。先生は原子力や太陽エネルギーなど、さまざまなエネルギーの仕組みを教えてくれた。その中のひとつがこの電気エネルギーで、僕はとっさにその授業を思い出したんだ」と力強く語った。

最新記事