ブラジル日清(鈴木隆之社長)は6日、パラナ州ポンタ・グロッサ市に10億レアル(約315億円)を投資し、新工場を設立することを発表した。新工場は、2024年6月に着工し、26年3月に稼働予定。用地総面積は41万3200平方メートル、建築面積は6万8200平方メートルとなる。
同社は、聖州イビウナ、ペルナンブコ州グロリア・ド・ゴイタに工場を持ち、新工場は3つ目の生産拠点となる。新工場の建設予定地は、高速道路PR―151の164Km地点、ポンタ・グロッサ―カストロ方面。
同社はブラジルで、即席麵「カップヌードル」や「焼きそばUFO」などの製品を生産している。
ラチーニョ・ジュニアパラナ州知事は「今回の投資は、パラナ州の市場を世界的に大きくするという州の計画を強化することに繋がる。工場が出来ることで、パラナ州における生産や雇用の安定ももたらしてくれる」と語った。
パラナ州選出の下院議員西森ルイス氏は「日清という大企業がパラナ州に拠点を置かれることを嬉しく思います。ポンタ・グロッサは水も綺麗で、港や飛行場もあるので立地的にも好条件だと思います」と述べた。
ブラジル日清経営陣は、新工場の設立により、即席麺の消費増加が見込まれ、新工場では従来の製品の生産のほか、新製品の開発にも努めると話している。また、製品の一部は国外輸出される予定だ。
日清食品グループは、2021年5月に発表した「日清食品グループ中長期成長戦略」の中で、コア営業利益における海外事業比率を約45%にするとの目標を掲げており、今回のポンタ・グロッサ工場新設も海外事業拡大施策の一環だ。同目標は2022年に達成されたが、各国で更なる成長を目指すという。