タルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事(共和者・RP)は12日、大統領府で行われたイベントでルーラ大統領(労働者党・PT)に感謝の意を表し、各州への公的銀行による融資と経済活性化計画(PAC)を称賛した。本来は野党側で敵対勢力のタルシジオ氏だが、その彼が冗談を交えた感謝のコメントを発することで、余計に和やかな雰囲気となり、所属政党に関係なく、参加者たちとのコミュニケーションを円滑に図る一助となった。12日付テラ・サイト(1)(2)が報じている。
ルーラ氏はリソースの発表中にタルシジオ氏を指名し、スピーチを行うよう求めた。タルシジオ氏は軽い雰囲気で、「大統領が私を選んだのは私が最大の小切手を持っているからだと思う。おそらく、それが理由なのでしょう」と冗談を飛ばし、会場の笑いを誘った。この発言は、サンパウロ州が100億レアルの事業資金を受け取ると決まった直後のものだった。
この軽快でユーモア溢れるコメントは、政府の資金提供に対する感謝を表現するだけでなく、イベント全体にリラックスした雰囲気を作り出した。タルシジオ氏は、公共銀行からの投資がブラジルの各州において重要なプロジェクトを実現させる手段であると賞賛し、PACの役割を強調した。
サンパウロ州は、社会経済開発銀行(BNDES)からの融資を利用し、鉄道インフラを整備する予定だ。サンパウロ市とカンピーナス市間の全長101キロの中速列車の導入と運用には64億レアルを投資することが約束されている。また、地下鉄2号線を8・2キロ延長し、ペーニャ駅まで八つの新駅を開設するプロジェクトでは、44編成の列車購入に36億レアルが投じられる。
また、日付は明らかにしなかったが、地下鉄を大サンパウロ都市圏まで拡張することについても言及した。「地下鉄2号線はグアルーリョスまで到達する予定だ。将来的には、タボン・ダ・セラやABC地区のサントアンドレとサンベルナルド・ド・カンポにも地下鉄で行けるようにする。つまり、移動時間が節約できるようになる」と述べた。
タルシジオ氏は、「実際、我々はこうしたプロジェクトが実現することを非常に喜んでいる。PACはそのための手段であり、ここにいるすべての州にとって重要なプロジェクトだ。建設資材を購入し、貿易を促進し、産業を活性化し、雇用を創出するプロジェクトなのだ」と述べ、資金提供が地域社会全体に利益をもたらすことをアピールした。