ルーラ大統領は4日、来年11月にリオ市で開催されるG20にロシアのプーチン大統領を招待すると再度述べ、「会合に出席するかどうかはプーチン大統領次第だ」と語ったと同日付G1サイト(1)が報じた。それに呼応するようにセルソ・アモリン大統領付外交問題特別顧問も18日、プーチン氏来伯に前向きな姿勢を見せている。
G1サイトによれば、ルーラ大統領は、プーチン氏が来伯した結果何か起きるかは、「裁判所が決定することだ。大統領が司法判断をするのではなく、裁判所に従うだけ。プーチン大統領はブラジルでのG20首脳会議に招待される。そして、もし彼が出席すれば、何が起こるか、起こるかもしれないし、起こらないかもしれないことを彼は知っている」と語っている。
ルーラ氏はこれに先立つ9月9日には、プーチン氏が「来伯することは簡単だ」と述べ、「人々は我々が音楽やカーニバル、サッカーなどが好きなことを感じるだろうが、我々は平和が好きで、皆をもてなすことを好んでいる。だから、プーチンも気軽に来てくれると思う」と述べていた。
プーチン氏は、ウクライナの子供たちを強制的にロシアに連れ去った容疑で、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状を受けている。これにより、同氏は今年8月に南アフリカで開催されたBRICS会議への出席を断念した。
セルソ・アモリン顧問も18日、UOLの取材に応じ、「プーチン氏には来てもらいたい。他の犯罪者たちもICCから罰せられていない。ロシア抜きのG20は不完全だ。グローバル・ガバナンスの改革などについて話し合うのであれば、ロシアを無視することはできない。ロシアの不在はG20の利益に反する」と答えている。(2)(3)
セルソ氏はまた、「我々はウクライナ人の苦しみを考慮する必要があり、国連憲章違反である侵略に報いることはできない。しかし、現実的になり、何が可能かを見極める必要もある。ICCは私が国連大使だったときに創設され、それは進歩だと思われていた。しかし、実際には大国がその枠組みから取り残されている。ICCの適用が特定の国や地域に制限されているのか、あるいは西側諸国が敵視している国にのみ適用されているのではないか」と疑問を投げかけた。
ブラジルは2000年2月7日に国際刑事裁判所を創設したローマ規程に署名し、02年6月に批准した。それ以降、同条約はブラジルの法律の一部となっている。