第18回日本語祭り優秀作品

表彰最優秀賞

 ブラジル日本語センターは10月16日午前9時から聖市ビラ・マリアナ区の同センターにて「第18回日本語祭り」をハイブリット式で開催した。当日のワークショップの様子の写真や最優秀賞作品を紙上に展示する。

タイムマシーンの可能性=トメアス―日本語学校 稲田 大河

 もしもタイムマシーンがあったら、未来にも過去にも自由に行けていいな~と、一度は思ったことはありませんか?
 実際にアンケートをとった日本の会社のデータを見たら、「過去に行ってみたい」が約六〇%で、「未来に行ってみたい」が約四〇%という結果になっていました。内容は「人生をやり直したい」とか「昔の自分にアドバイスをしたい」となっています。このデータでわかるように、多くの人が何かを変えたい、今の現実とは変えたい、と思っていることがわかります。だから、実際にタイムマシーンが作られるとしたら、考えなければならない課題が多くあります。
 まず、過去に限らず歴史を変えたり、未来のくじの当選番号を見たり、金庫の番号を調べて銀行強盗をする人が必ず出てくることが予想できるので、ものすごい量の決まりを作らなければなりません。六法全書レベルの決まりが必要だと思われます。
 もしもタイムマシーンがあったとしたら、僕たちが今住んでいるこの時空にもう来たと思いませんか?僕はすでに来ていると思っています。でも、歴史を変えてしまうおそれがあるので姿は現わさないのだと思っています。
 しかし、今の世の中は防犯、セキュリティが高くなっているのに、未だに見つけられていないのはなぜでしょう?それは、今よりも技術の高い遠い未来に開発されているのが理由だと思います。
 もしかしたら、チェックポイント・タイムポイント方式をとっている可能性も考えられます。タイムマシーンが飛び越えられる場所や時間が決められていて、限られた場所や施設にしか行けず、さらに時刻も限定されているのかもしれません。
 タイムマシーンがあったら、感染症を防げたり、戦争をなくすこともできて、良い面がたくさんあります。しかし、個人の利益のためだけに悪用して使う人が必ず出てきます。その大きなリスクを考えると、僕は開発しないほうが幸せにくらせると思ってしまうのです。開発されるかどうかは、すべて僕たち人間の行動次第だと思うのです。

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