自ら掘った40mの穴に転落死=自宅地下から金との啓示信じて

シルヴァさんの自宅内に掘られた40メートルの穴(6日付G1サイトの記事の一部)
シルヴァさんの自宅内に掘られた40メートルの穴(6日付G1サイトの記事の一部)
掘った穴の長さはコルコバードのキリスト像の全長より長い(6日付G1サイトの記事の一部)
掘った穴の長さはコルコバードのキリスト像の全長より長い(6日付G1サイトの記事の一部)

 ミナス州に住む71歳男性は、自宅地下に金が埋まっているとのお告げを信じて半年がかりで穴を掘り下げ、40mもの深さになったところで足を滑らせて転落して亡くなり、「宝探し」の夢物語は儚くも唐突に終わりを迎えた。6日付G1サイト(1)(2)が報じている。
 この事故は、ミナス・ジェライス州東部のイパチンガ市で4日に起きた。亡くなったのはジョアン・ピメンタ・ダ・シルヴァさん(71)。友人によれば、シルヴァさんは夢の中で啓示を受け、自宅の地下に金が埋まっていると確信していたという。
 彼は自宅の洗濯場に直径約90cm、深さ40mの穴を半年かけて掘っていた。40mは地上12〜13階建ての建物の高さに相当し、リオ市のシンボル「コルコバードのキリスト像」(38m)より高い。
 当時シルヴァさんは穴に溜まった水を取り除く作業をしており、穴から上がる際に木製の足場でバランスを崩し、転落した。一緒にいた友人に助けを求めたが、その声も虚しく、最悪の事態を防ぐことはできなかったという。
 シルヴァさんは両足の開放骨折、腰の骨折、腹部と胴体の裂傷、深刻な頭部外傷という多発性外傷を負っており、消防によって引き上げられた際にはすでに死亡していた。
 作業助手として事故現場に居合わせた友人のアントニオ・ウィルソン・コスタさんは、「穴から水を出すのを手伝ってほしい、と彼が頼みに来たんだ。底に溜まった水は腰くらいの高さだった。当時雨が降っていたし、私は嫌な予感がして、作業を止めようと言ったんだ。だけど彼はリフトに乗って穴の半分まで降りた。そこでやっぱり危険だと気づいて戻ることにした。彼が上まできた時、腕がロープに引っかかって足を滑らしてバランスを崩してしまったんだ。一瞬のことで私は助けを呼ぶこともできず、必死で彼を掴もうとした。でもどうすることもできなかった…」と事故の瞬間を振り返った。

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