ブラジル日本語センターは9~12日、サンパウロ市の霊友会会館で「第25回日本語ふれあいセミナー」を実施した。サンパウロ州をはじめ、ミナス・ジェライス州やマッド・グロッソ・ド・スル州から、13歳から17歳の日本語を学ぶ子どもたち50人以上が参加した。
セミナー参加者は霊友会会館に宿泊。セミナー初日は開講式やオリエンテーション、参加者同士が打ち解けるための交流プログラムが行われた。2日目はサントスビーチでアクテビティを行い、3日目はサンパウロ市リベルダーデ区で日本移民の歴史を学んだ。
3日目にはグループごとの日本語寸劇発表も行われた。寸劇の内容は数時間の話し合いで決められたが、参加者らは初対面同士とは思えないチームワークで寸劇を完成させ、会場を大いに盛り上げた。
披露された寸劇は、自分の欲を優先した登場人物が最後には復讐される話や、日本の昔話「桃太郎」とブラジルの「サッシペレレ」をオマージュした、アマゾンのアサイーの実から生まれた「サシ太郎」など日本と伯国の物語を混ぜたものなどが演じられた。
優秀賞には、恋人同士のやり取りをお化けが邪魔をするというコメディ劇を演じたしめじチームが選ばれた。同チームのアリスさんは「グループ内で意見をまとめるのが大変でした。でも、皆が笑ってくれて嬉しかった」と笑顔で話した。
同セミナーの進行を務めた中島レナト先生は寸劇の発表を「どのチームもウケをとるタイミングが非常に良く、とても面白い寸劇でした。舞台外を使うチームもいて発想がユニークでした」と絶賛した。
その後、SMAPの「世界に一つだけの花」や星野源の「恋」を歌う「タレントショー」や、コスプレ大会、衣装を紙などお金のかからない素材で制作するコスポブレコンクールも行われた。最後には参加者全員でキャンドルを持って輪になり、一人一人セミナーを振り返る時間がもたれ、参加者らは親睦を深めた。
4日目に閉講式が行われ、解散となった。
サンパウロ州プラシカバ市から参加したビアンカ・ロムラルドさん(13歳)は「普段日本語を話す機会がほとんどないので、研修に参加して沢山話せて楽しかったです」と感想を語った。ビアンカさんは普段、日本に住む日本人の先生から日本語をオンラインで学んでおり、「食べ物が美味しく、雪のきれいな北海道に行ってみたいです。日本の国費留学制度で北海道に留学できるよう頑張ります」と目を輝かした。