15〜18歳までの若手アスリートが出場する冬のユースオリンピックが韓国・江原道(カンウォン)で19日に開幕し、サンタカタリーナ州出身のジオン・ベトニコ選手(17)がスノーボードクロス種目で3位入りし、銅メダルを獲得した。ブラジルはこれまで、一般およびユースのオリンピックの氷上・雪上競技で表彰台に立ったことがなく、初の快挙となった。20日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)が報じている。
スノーボードクロスは、ジャンプ台や波模様の雪面「ウェーブ」、急なカーブの「バンク」などが配置されたコースを滑り降りる競技だ。予選では各選手が単独で滑り、そのタイムに基づいて順位が付けられ、これにより決勝ラウンド進出者とその組み合わせが決まる。
決勝ラウンドでは複数人の選手が同時にスタートし、先にゴールした上位1~2人が次のラウンドに進む。決勝戦では2人の選手が対戦し、先にゴールした方が優勝となる。レース中には転倒や他の選手との接触が発生し、途中でリードしていても一発逆転される可能性があり、同じ組で滑る選手との戦術も勝敗に影響する。
「やっと誇れるメダルが取れた。集中を切らさずハードな競技を続け、今度は一般世代のオリンピックで金メダルを取ることを目指している」と、ブラジルオリンピック委員会(COB)のウェブサイトでジオンは語った。
競技の第1段階で、ジオンは5本の滑降を成功させた。予選ラウンド終了時点でベストスコアは5位だった。決勝ラウンドでは、3人の選手とともに滑降し、2位で決勝戦に進んだ。決勝では、フランスのジョナス・ショレ(金)とカナダのアンソニー・シェリー(銀)に敗れ、次ぐ銅メダルを獲得した。
ジオンはこの結果を、大会中そばにいた兄のノアに捧げた。ノアは20年ローザンヌ冬季ユース大会のスノーボードクロスに出場している。
「大会中、兄は一緒にコースを確認し、欠かさず助言をくれた。このメダルは、いつも一番近くにいてくれた彼のためのものだ」とジオンは語った。
ブラジルのウィンタースポーツの選手は、トレーニングのために外国に拠点を置く選手は少なくないが、ジオンは8歳から同競技を始めて今でも雪のないブラジルに在住だ。国内ではスポーツジムに通い、ムエタイや柔術などの格闘技を組み合わせて体力を養っているという。また多くの若者と同じようにテレビゲームも楽しみ、集中力を養っているのだとか。