「フェフェ・ライフ」として知られるデンマーク人女性フレデリッケ・パルムグレンさん(34)が、「ブラジルに人生を台無しにされた」という面白動画をTikTokに投稿し、話題を集めている。2月5日時点で、この投稿の再生回数は130万回、「いいね」は17万を超えている。1月31日付テラ・サイトなど(1)(2)が報じている。
フレデリッケさんは動画の中でブラジルと故郷デンマークを比較。「ブラジルを知る前、私は自分の人生に満足していたの。『これがすべて。何もかもがうまくいっている』って、人生の過ごし方を理解しているつもりだった。でもブラジルでは、道端で人々が大声で話し、音楽が流れ、見ず知らずの子供たちが一緒に遊び、『シュラスコ(ブラジル風バーベキュー)するからおいで』って気さくに誘ってくれるの。サンバ、ファンク、セルタネージョ(ブラジル・カントリーミュージック)、ところ構わず踊る人々、バスの中や道端、スポーツジムで話しかけてくる人々。ファロファ(キャッサバ粉)、米と豆、トロピカルジュース、滝(など、魅了する物を挙げたらキリがないわ)」と人生に対する考えが一転したと話す。
「里帰りしたけど、ここの楽しみといえば、墓地を歩くことくらいかな。パーティはみんな大人しく座っていて、聞こえてくる音楽は外国のものばかり。誰もお互いに話しかけず、子供の頃から知っている友達しかいない」と彼女は付け加えた。
フレデリッケさんは動画の最後に、ブラジルに心を奪われたと語った。「ブラジルに住んだ経験は、デンマークでの普通の生活に戻るのを難しくするわ。ブラジル、あなたは泥棒よ! 私の心を盗んだの。だから、私は墓地に戻るわ」と冗談で締めくくった。
同投稿のコメント欄にはブラジル人から「彼女は肝心のプライア(ビーチ)やカーニバルについて触れていない!」「政治さえなければ、ブラジルは世界で最も住みやすい国だわ。私たちは何でも持っているのに、政治家によって毎日盗まれている」「僕もブラジルに住むイタリア人。いろいろと問題のある国だけど、ここに住むのはとてもいいし、人々も素晴らしい」などの6745もの感想が寄せられた。
2015年に初めてブラジルを訪れたフレデリッケさんは、バイレファンキ(リオ発祥のファンク)の速く魅力的なビートに魅了され、ポルトガル語を学ぶことを決めたと言う。帰国後、彼女は最初の曲を英語で発表したが、ポルトガル語でファンクを歌いたいという一心で、テレビのコンテストに応募して合格。ブラジルに移住してファンク・シンガーになるという夢を叶えた。
その後、彼女はブラジルの永住権を取得し、リオ南部のファベーラ(貧民街)に住むことになり、そこでミュージシャンの夫と出会い、娘をもうけた。バイレファンキに情熱を注ぎ、Metrô Rio、Balinha、Sapecaなどの曲をリリースした。
家族とデンマークに移住した現在でも自宅でファンクを制作し、携帯電話でミュージック・ビデオを撮って発信し続けている。