サンパウロ市カーニバルでモシダーデ2連覇=ブラジル文化の多様性を見事に表現

優勝したモシダーデ・アレグレのバイアーナ(Foto: Secretaria Municipal de Cultura via Instagram)
優勝したモシダーデ・アレグレのバイアーナ(Foto: Secretaria Municipal de Cultura via Instagram)

 9日と10日にサンパウロ市北部アニェンビのサンボードロモで、同市のカーニバル1部リーグ「スペシャル・グループ」14チームのデスフィーレ(パレード)が行われ、その結果発表(アプラソン)が13日に行われた。2日目に登場したサンパウロ市北部リモン地区に本拠を置くエスコーラ(サンバチーム)、モシダーデ・アレグレ(以下モシダーデ)が二連覇を達成し、準優勝はドラゴンエス・ダ・レアル(以下ドラゴンエス)だったと14日付フォーリャ紙など(1)(2)(3)が報じた。
 モシダーデとドラゴンエスは同じ270ポイントで並んだが、タイブレーク基準であるハーモニー(パフォーマンスの一体感を評価)で競り合い、最終的にモシダーデが熾烈な戦いを制した。アカデミコス・ド・タトゥアペが269・8ポイントを獲得して3位に入った。
 インディペンデンテ・トリコロールとトム・マイオールの両方が268・7ポイントで最下位となり、2部への降格が決定した。
 通算12回目の優勝を飾ったモシダーデは、20世紀のブラジル文学を代表するモダニズム作家マリオ・デ・アンドラーデの生涯と作品を回想し、ブラジル文化の多様性を表現した。カルナバレスコ(総合演出家)のジョルジェ・シルヴェイラ氏の手腕が光る作品となった。
 ハイライトの一つは、石鹸に模したバイアーナたちだった。彼女たちはマリオ・デ・アンドラーデのミナス・ジェライス州訪問を伝えるシーンに登場し、灰色一色の姿は色鮮やかなパレードを絶妙なバランスで引き締めており、強い印象を与えた。俳優パスコアル・ダ・コンセイソン氏がアンドラーデを演じ、山車から降りてサンバを踊る一幕もあり、観衆を湧かせた。
 メストレ・ソンブラ率いる「リチモ・プーロ(純粋なリズム)」と呼ばれる打楽器隊は、サンバの強力なリズムの中にブラジル北東部の音楽フレヴォとマラカトゥの香りを漂わせ、女性ダンサーの頂点である女王アリーニ・オリヴェイラとのコンビネーションは非の打ち所がないと評された。
 モシダーデ会長のソランジェ・ビシャラ・クルス氏は結果を受けて「今年は非常に難しい年であり、熾烈な戦いであった」「私が会長を引き継いでサンパウロ市450周年だった2004年、サンパウロ市460周年だった2014年、そして今年もそうだが、末尾が4の年には常に優勝してきた」と述べた。
 なお、サッカー応援団系チームでは、サンパウロ系のドラゴンエスが2位、コリンチャンス系のガヴィオンエスが4位、パルメイラス系のマンシャが5位。好調のドラゴンエスに反して、もう一つのサンパウロ系のインデペンデンテは最下位で降格した。。
 同日には2部リーグ(アセッソ)のアプラソンも行われ、昨年2部に降格したエストレラ・ド・テルセイロ・ミレーニオが優勝に輝き、来年の1部リーグ復活が決定した。また、2位のコロラド・ド・ブラスも同様にスペシャル・グループ枠に入った。

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