サンパウロ市西部にあるコーペルコチアスポーツクラブでソフトボール隊員として活動している德増愛華です。2023年1月にブラジルに到着し、早や1年が過ぎました。
コーペルコチアスポーツクラブは、1942年にコチア農業協同組合を母体として、組合員の福利厚生事業を目的に設立された、創立80年以上のスポーツ振興日系団体です。現在は、野球・ソフトボールだけでなく、テニス、バレー、卓球、カラオケなど様々な活動を行っています。
私が活動しているソフトボール部では年齢ごとのカテゴリーに分かれて、4・5歳〜20代までの選手が日々練習に取り組んでいます。
私が主に担当しているカテゴリーはT―ball(8歳以下)とSub11(9〜11歳)です。基礎やルールを学びながら、ソフトボールの楽しさを感じてもらいたいと思っています。
ブラジルでソフトボールはマイナースポーツです。競技者も少なくソフトボールの道具も国内でほぼ売っていません。そんな環境の中でも、ソフトボールが好き!という子どもが1人でも増えるように活動に取り組んでいきたいです。
活動先は日系のクラブで日本にルーツのある方が多いですが、私が住んでいる地域にはほとんど日系人はいません。そのため、ブラジルの文化を知り、地域の人と交流したいと思い、家の近くでカポエイラを習い始めました。
カポエイラとはブラジル発祥の武術、ダンス、音楽など様々な要素が混合された伝統武術です。ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
カポエイラ特有の音楽に合わせて、参加者と楽器隊が輪を作り、その輪の中心で2人が試合を行います。私が習っているカポエイラ教室では、子どもから大人まで約30人の生徒が週3回カポエイラを行っています。年齢、性別関係なくみんなで練習を行います。
この教室には、日本にルーツがある人はおらず、子ども達は外国どころか自分の地域から出たことのない子も多いです。そのため、日本のことや、ソフトボールについて知っている人はほとんどいません。
ソフトボールや日本の文化のことを伝えると、「すごくいいね! もっと知りたい!」と興味を示してくれます。
また、外国の人がカポエイラに興味を持ってくれていることもすごく嬉しい、帰国しても日本でカポエイラを続けて普及してね!といつも言ってくれます。
カポエイラを通じて、たくさんの地域の人と知り合い、日本とブラジルの文化交流ができています。今では私のブラジル生活では欠かせないものになっています。カポエイラが大好きになりました。
クラブでの活動や、カポエイラなどを通した地域との交流を継続し、ブラジルで出会った大切な人達にとって、私との出会いがプラスになってくれるよう残り1年楽しみながら生活していきます。