移民史料館=JICA業績映像の展示開始=江口所長「本当にありがたい」

JICAの業績を説明する動画が流れるパネルを前に、左から運営委員の高田修子さんと河合セリアさん、江口雅之所長、山下リジア運営委員長、平野オストン文協第7副会長

 サンパウロ市のブラジル日本移民史料館(山下リジア運営委員長)は9階入り口左側通路部分の移民史紹介映像展示(12分間)に、JICAのブラジルへの貢献に関する動画(約4分)を追加した。JICAブラジル事務所の江口雅之所長を7日午後に招いて実見してもらい、正式な公開を始めた。
 山下運営委員長は「以前からJICAの功績をしっかりとブラジル社会に伝えなくてはと考えていたが、準備が間に合わなかった。ようやく開始できてうれしい」と説明。映像は日の丸が最初に映し出されて、その後に事業紹介が始まる。日本語、英語、ポルトガル語、手話が添えられている。
 同委員長によれば、史料館には現在1日当たり300人、月5千人が来場する。リベルダーデがブラジル全土から人が集まる観光地になったことに伴い、遠くは北東ブラジル、南ブラジルなどからも頻繁に来場者が訪れる。ブラジル社会に業績をアピールするにはうってつけの場所と言える。
 江口所長は「今までJICAがブラジルの一般市民にアピールすることはあまりなかった。史料館に来た人に少しでも知ってもらえると嬉しい。このような場所に日本からのブラジル協力を紹介する展示を入れてもらい、本当にありがたい」と述べた。
 JICAブラジル事務所は資源開発型の国家プロジェクトや運輸交通、農業、環境保全、保健医療、治安、上下水道、防災など、大小多岐にわたる技術協力と資金協力に取り組み、これまで累計5千億円を超える支援を行ってきた。

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