カーニバルが終わると、エスコーラ(サンバチーム)がデスフィーレ(サンバパレード)で使用した煌びやかな衣装や山車の一部は廃棄されるが、多くはリサイクルや寄付・販売に回されて新たな輝きを放つと25日付G1サイト(1)が報じている。
サンパウロ市の主要エスコーラの一つ、準優勝位に輝いた「ドラゴンエス・ダ・レアル」では、「何が再利用され、販売されるかは、常にカルナバレスコ(総合演出家)と幹部によって決定される」とディレクターのアンセルモ・フェルナンデス氏は説明する。
同氏によれば、この作業はエスコーラの最後の行進が終わった直後から始まる。衣装は複合施設「ファブリカ・ド・サンバ」や各チームの本部会館に移され、そこで再利用品と寄付品に分別する作業が始まる。
山車はアニェンビのサンボードロモに一時保管され、そこで分解され部品として販売される。ファブリカに戻された後は衣装と同じ工程を経て、再利用されるものだけが残る。
フェルナンデス氏は「来年も同じ衣装で参加するわけにはいかない」と言いつつも、衣装や山車の20~30%は次回も使えると見ている。最も再利用されるのはラフィア(ヤシの木から取れる繊維)、石、羽毛、羽飾りなどの高価なものや、帽子のような小道具や槍のようなアクセサリーに使用されるスチールなどだ。これらは他のものに変身させたり、違う色に染めたりすることができる。
エスコーラが材料を売却すると決めた場合、買い手はスペシャル・グループ以下の下位チームとなる。エスコーラがリサイクルや販売することで、経済的利益につながると同時に、環境に配慮した取り組みにもなる。
同氏は「このプロセスによって、地域社会と下位エスコーラとの結びつきを容易にする。衣装代が高いと参加者が集まらない。我々が望んでいるのはパレードに参加する地域の人々を増やすことだ」と説明する。
素材の廃棄は最後の手段だとし、「羽根のように何度も再利用され、何度も染めて使われるパーツは、劣化しすぎたらもう再使用できない」と話した。
別のエスコーラ「インペリオ・デ・カーサ・ヴェルデ」では、協同組合と提携し、発泡スチロール製のものはすべてリサイクルする。同校は約20年前から再利用を実践しているという。それは、コスト削減だけでなく環境にも考慮しているからだと説明。
一方、「ガヴィオンエス・ダ・フィエル」はリサイクルに力を入れ始めてから5年ほどしか経っていないという。カルナバレスコのライネル・ペレイラ氏によれば、何が再び使われるかは天候にも左右されるという。「サンボードロモから搬送する際、多くのものが壊れてしまう。日差しや雨で輝きを失ってしまうのだ」と述べた。