三重県人会、広瀬会長が再選=財政課題解決に尽力

広瀬会長(中央)と理事会役員ら

 三重県人文化援護協会は24日、サンパウロ市ビラ・マリアナ区の同協会会館で総会を行った。役員、会員ら約30人が出席し、2024~25年度の理事会、評議員会選挙を実施。選挙の結果、単一シャッパで広瀬哲洋(てつひろ)会長の再選が決定した。広瀬会長は懸案となっている税金滞納問題の解決に尽力すると語った。

 同県人会ではサービス税(ISS)や都市不動産税(IPTU)の支払いが滞っている。広瀬会長は本紙取材に対し、「財政問題から税金を滞納してしまっている県人会は少なくない。今年は他の県人会に先駆けて、この目に見えない課題の解決に取り組んでいく」と話した。
 23年度会計報告では11万8804レアルの黒字を報告。ヒロシ・オオスミ財務理事は「設立80年式典があっても黒字。とてもいい結果」と述べた。また、日本祭りでは3万6360レアルの黒字、2022年の収益2万5836レアルから40%増を果たした。
 三重県人会の剣道部と婦人部が2023年度の活動報告を行った。
 剣道部の部員数は60人。22年から5人増加した。23年は全国大会に出場。今年はイタリアの世界大会に出場を控えている。担当の塩野エジソンさんは「入れ替わりは激しいが、初級部員は定着している」と所感を述べ、今年度は子供の新規部員の獲得を目的として挙げた。
 婦人部は、月に2度、料理教室を実施。県連日本祭りで販売したいちご大福の調理も担当した。いちご大福作りに参加したボランティアの7割は剣道部員だったと報告した。
 昨年8月の同協会設立80周年式典について広瀬会長は、「母県との繋がりの強化が確認できた」と語った。
 年会費の増額は今年も行われないことが決定した。広瀬会長は「会費の引き上げで収益増を図るのではなく、会員数を増やすことを目指す」と述べた。現在の年会費は130レアル。

総会会場の様子

 役員改選の結果は次の通り。
 【理事会】会長:広瀬哲洋、第1副会長:青木エジソン、第2副会長:セレステ・ミエ、総務理事:マサヨ・サカ、財務理事:塩野エジソン、書記理事:杓田シルビオ。
 【評議員会】評議員会会長:野中リカルド、評議員会副会長:横山アルバロ、評議員:松本茂、杓田美代子、渡辺エドアルド、タエコ・タケウチ、アキコ・クラモト、評議員補:馬欠場卯一郎、坂倉ひろし。
 【監査】第1監査役:パウラ・ムンニョズ、第2監査役:矢野テレザ、監査補欠:木村カルロス、ルイス・オヤガワ。

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