連邦政府=PAC第3弾230億レ=政治信条に関係なく選考

大統領府で行われたPAC選考結果公表式典(Ricardo Stuckert / PR)
大統領府で行われたPAC選考結果公表式典(Ricardo Stuckert / PR)

 ルーラ大統領(労働者党・PT)は7日、経済活性化計画(PAC)第3弾の27の作業分野中、16項目を発表。保健、教育、文化、科学技術、社会的・包括的インフラの分野における州や市によるプロジェクトのために230億レアルを割り当てることを明らかにした。8日付メトロポレ(1)(2)などが報じている。
 ルーラ大統領はPAC選考結果の公表式典の演説の中で、全てのプロジェクトは、政党やイデオロギーに関係なく、全ての市長や知事と対話を行い、各地域のニーズに基づいて選ばれたと強調した。
 「プロジェクトの選択は複雑だ。政府内でも議会内でも多くの問題を抱えているが、市長や知事の党派を見て選ぶことはできない。本当に必要としている人々を見極め、最も必要としている市や州に貢献することが重要だ」と明言した。
 ルーラ氏は「我々政府は新たな段階に入った。(大統領に就任して)最初の13カ月は再建のためのものだった」と述べ、特に、ブラジル全土で麻痺していた保健と教育への取り組みが再開されたことに言及した。「私はこの国の将来と、今後数年間で起こることについて非常に楽観的だ。今年は経済が成長するだろう」とは続けた。
 新しいPACでは全ての州と連邦直轄区で6千以上のプロジェクトが選ばれ、全体の59%にあたる市で新規事業が展開されることになる。
 ルイ・コスタ官房長官は式典で、名前は伏せたまま、ルーラ氏とボルソナロ前大統領(自由党・PL)を比較し、「私たちは水からワインへ、対立から協力へと変化した。各自治体の住民が合法的に選出した市長や知事の正当性を認める」との言葉で、現政府の立場を称賛した。
 また、同長官は、次のPACの選考では、社会的平等を追求するため、まだプロジェクトが適用されていない自治体を優先すると述べた。
 保健分野では、50以上の地域総合病院、1800のUBS(保健所)、36の産院建設などの計画を発表。妊産婦死亡率を減らすため、産後ケアや新生児ケアも提供する30カ所の自然分娩センターにも投資する。これらの事業は社会的脆弱性が高い地域が優先される。
 教育分野では、685の全日制校、1千以上の託児所と幼稚園の建設や、農村部の生徒のためのスクールバス1500台の購入が発表された。カミロ・サンタナ教育相は、「技術的かつ公正な基準」に基づくプロジェクト選定を強化し、早期の工事開始が必要だと強調した。
 これらの事業はボルソナロ派の市長らも惹きつけるものとなり、連邦政府の支援に謝意を表明したが、彼らの一部は市民からの批判も浴びたと8日付エスタード紙(3)が報じた。
 ボルソナロ氏と親しいリオ州アングラ・ドス・レイスのフェルナンド・ジョルダン市長(PL)は、「連邦政府に感謝したい。政治的意志や考え方は重要だが、今は住民の生活の質を向上させるために団結しなければならない」と述べるビデオを公開した。
 また、やはりボルソナロ支持者の同州カンポス・ドス・ゴイタカゼスのウラジミル・ガロチーニョ市長は、自身のSNSで連邦政府の協力に感謝しつつ、「異なる立場を持ち、それについて議論することは民主的だが、バランスと対話が不可欠で、健全な共存や自分たちの市への支援を拒絶することは賢明ではない」と述べた。
 彼らは、謝辞を述べた後、選挙民たちから批判と称賛の両方を受けたという。

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