《記者コラム》ラヴァ・ジャットから10年

セルジオ・モロ氏(Facebook)

 今年の3月17日で、ラヴァ・ジャット(LJ)作戦の捜査開始からちょうど10年が経過する。これに向けて様々な媒体が記念記事を書き始めているが、それほど盛り上がっているようには見えない。10周年当日が近づけば盛り上がるのかもしれないが、現段階ではそのようには思えない。

 盛り上がらない原因はやはり、LJ自体が引き起こした信用失墜によるものだろう。LJは「ブラジル最大の汚職捜査」と銘打たれ、それまで国内政界に不信感を抱き続けていた国民の心を捉えた。少なくとも捜査が始まって5年ほどは連日LJの話題で持ちきりだったし、担当判事だったセルジオ・モロ氏は国の英雄だった。モロ氏の人気は、2019年の上半期までは続き、世論調査でも「大統領選でボルソナロ氏に勝つ候補がいるとしたらモロ氏」とまで言われていた。

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

最新記事