ブラジル人女性が世界最高齢に?!=119歳、USPが調査開始

119歳のデオリラ・グリセリア・ペドロ・ダ・シルバさん(17日付G1サイトの記事の一部)
119歳のデオリラ・グリセリア・ペドロ・ダ・シルバさん(17日付G1サイトの記事の一部)

 「世界最高齢かも」とブラジルで注目を浴びているリオ州在住の119歳の女性が、その長生きの秘訣を解明するためにサンパウロ総合大学(USP)の研究チームによって調査されることになった。女性は良好な健康状態を保っており、研究者が長寿に関連する遺伝子や因子を調査すると、17日付G1サイト(1)が報じている。
 リオ州北西部イタペルナ市に住むデオリラ・グリセリア・ペドロ・ダ・シルバさんの身分証明書には、1905年3月10日に出生したと書かれている。ギネスブック公式記録では現在世界最高齢者は3月4日に117歳になったスペインのカタルーニャ地方に住むマリア・ブラニャス・モレラさんだ。だが、デオリラさんがその記録を破る可能性が高まっている。
 孫娘のドロテイア・フェレイラ・ダ・シルヴァさんは、「おばあちゃんを超えるのは難しいわ。家族の中で一番の働き者で、家のことはもちろん、庭の手入れから家畜の世話まで、何でもこなしていた。食べ物に関して言えば、唯一パイナップルを食べないけど、理由はアレルギーがあるから。おばあちゃんは130歳まで生きると思う。その前に私たちが逝ってしまうかもね」と話す。
 もう一人の孫娘、レイダ・フェレイラ・ダ・シルヴァさんによると、デオリアさんは転倒防止のため車椅子を使って移動しているという。「おばあちゃんは以前転んで骨盤を骨折したの。でも、手術は必要なかった」と話す。
 デオリラさんには3人の兄弟がいたがすでに他界しており、7人の子供で生存しているのは3人だけだ。孫20人、ひ孫40人、玄孫37人に恵まれた。
 2年前からデオリアさんを診察している老年科専門医のジュアイル・デ・アブレウ・ペレイラ氏によれば、彼女の健康状態は非常に良好だ。「歩行は出来ず、難聴もありますが、対話ができ明晰です。包括的な老年医学的評価ではデオリラ夫人は非常に良好」と説明する。
 デオリラさんの分析は、USPのヒトゲノム・幹細胞研究センターのマイアナ・ザッツ博士率いる研究チームによって実施される。同チームは、遺伝子が長寿と生活の質に与える影響を解析することを目的として、100歳以上の人を研究している。
 最新の国勢調査によれば、ブラジルの百寿者は約3万7千人で人口の0・02%に相当する。
 同研究チームのマテウス・ヴィダル氏は、「国際機関によって認定された110歳以上の例外的な長寿についても研究している。デオリラ夫人は、ブラジル人の平均寿命である約75歳より50歳以上も長生きしており、研究対象としては珍しい。彼女は新型コロナウイルスのパンデミックも経験している。このような理由から、我々は彼女の研究に非常に高い興味を持っている」と説明した。

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