【既報関連】2013年にイタリアで起きた集団強姦事件で、イタリア司法から禁固9年の有罪判決が下され、今月20日にブラジル高等裁判所(STJ)の特別法定で国内刑執行の可否が審議されるサッカー元代表ロビーニョ(40歳)。その一方で同氏は判決後に派手なパーティーこそやめたが、現役時代の収入で買った不動産などの総資産は推定1億レアル(約30億円)で、人も羨む生活をひっそりとしていると18日付テラ・サイト(1)が報じている。
かつてはミランやレアル・マドリードといった欧州の主要クラブで活躍した輝かしい選手人生は、イタリアでの有罪判決後に一変し、現在はほとんど家から一歩も出ず、パーティー三昧の日常も封印し、社会から孤立した生活を過ごしているという。
だが、ロビーニョの個人資産は推定1億レアルと推定され、故郷サントス市だけでも21の不動産を自分名義、もしくは両親名義で所有している。主な資産は、サンパウロ州沿岸部のグアルジャ市にある豪邸で3千万レアル(約9億円)以上。ここはかつて親しい友人との大規模なパーティーに使用され、「プールやサッカー場だけでなく高品質の映画館まである。毎週パーティーを開いていたが閉鎖された」と同邸宅の元従業員は語った。
友人は去り、勝利に貢献したクラブチームからも歓迎されず、疎外感を感じているのだとか。元従業員で古くからの知人によると、現在ロビーニョは車でしか外出せず、いつも帽子をかぶりサングラスで変装している。
「彼が外出することはほとんどない。人々の反応が怖いのだ。時々下の子供を学校に連れて行ったり、サントスの選手である長男のジュニオールを練習場に連れて行ったりするだけ。でも最近子供たちの送迎も運転手に頼むことが増えている」と語った。
かつてロビーニョや、アレックス、マジソン、ドミンゴス、ユーリ・リマといった元サントスの選手らが通っていたフットボレー場のオーナーは「ロビーニョをしばらく見ていない。先週は来ると言っていたが結局来なかった。裁判の結果を待っているんだろう」と話した。
ロビーニョには、サントスでプレイする17歳のロブソン・ジュニオールの他に、13歳のジヤン・ルカスと8歳のジウリアという子供がいる。妻ヴィヴィアンは10代の頃から忠実な伴侶ぶりを発揮し、夫が「女たらし」で評判で、イタリアでの強姦事件を受けても、夫に寄り添い3人の息子を育てている。
20日のSTJ判決の報告官はフランシスコ・ファルカン判事であり、法廷では最年長の判事33人のうち15人が、9年の刑期を国内で服役することに賛成か反対かを投票する。同じくスペインで性的暴行の罪で有罪判決を受け、裁判中に13カ月間収監されたダニエル・アウベス被告とは異なり、ロビーニョは1日も塀の中で過ごしたことがない。
イタリアでは彼はすべての訴訟で有罪判決を受けた。ブラジル連邦憲法によって自国民を外国政府に引き渡しすることは禁じられているので、外国での判決の執行を、自国刑法に照らし合わせて国内で行うかどうかが今回問われている。