訃報=ブラジルヤクルト元社長 貞方賢彦さん

貞方賢彦さん

 ブラジルヤクルト元社長の貞方賢彦(まさひこ)さんが22日午前1時頃、サンパウロ市のサンルイス病院で前立腺がんが悪化して亡くなった。行年82歳。通夜はセミテリオ・ダ・パス(Rua Dr. Luiz Migliano, 644 -Morumbi)で23日8時から正午まで。初七日は未定。
 貞方さんは1941年12月10日長崎県生まれ。神奈川県藤沢市に出て来て15歳、1957年にヤクルト入社。同時に神奈川大第2経済学部で経済とスペイン語を学び、日本のヤクルトで9年間勤めた後、1966年4月25日、ブラジルヤクルト商工株式会社設立のために来伯した。
 更にリオにおける同社の認知普及に携わり、現在に至る同社の基礎を築いた。1992年から2010年まで代表取締役社長を務める傍ら、ブラジル日本商工会議所の第13代会頭として日伯経済交流に尽力した。貞方社長の勤続50周年記念祝賀パーティーが2007年4月27日にサンパウロ市内レストランで行われ、2010年から2021年までブラジルヤクルト社の会長も務めた。
 聖州イビウナ市での野球教室の開催などを通じて、草の根レベルの日伯交流促進にも貢献。神奈川大学在サンパウロOB会の会長、ブラジル日本文化福祉協会の評議員も務めた。2018年に旭日双光章を受勲した。

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