18日にブラジル初のセンベイ専門店「IKA SENBEI」がリベルダーデ区アフリット街31番のガレリアにオープンした。メニューはいたってシンプルでタコ、イカ、エビの3種類のみ。好きな具を選ぶと、日本から輸入した専用のプレス機を使い、目の前で薄焼き大判のセンベイを焼いてくれる。3種類とも一枚25レアル。
焼き始めると、どこか懐かしく芳ばしいエビセンの匂いが鼻をつく。日本の煎餅の原料といえば米粉だが、生地も美味しく全部食べてもらいたいという思いから試行錯誤を重ね、てんぷら粉、青のり、牛乳、砂糖とだしの素を合わせた独自の生地にたどり着いた。
生地の部分だけでほぼエビセンベイの味がし、1枚のサイズが30センチ四方と大きい。その真ん中に丸一匹の具が入る形だ。この特徴としては丸一匹の具に加えて、センベイにかけるソースを選ぶことができる。とんかつソースに近い味の「タレ」、甘辛い「スイートチリ」、焼きそばソースにワサビとスモークソースを合わせた「燻製ソース」の3種類だ。
オーナーのダニーロ・ミキさん(35歳、3世)は、2019年に旅行で訪れた江の島と北海道で、タコやエビの丸焼き煎餅の店に長蛇の列が出来ているところを目の当たりにし、とても興味を惹かれたと言う。
ミキさんは「子供の頃よく祖母に買ってもらっていた煎餅とは違い、タコやエビが丸ごと入った大きな煎餅をその場で作ってもらう。それが見ていてとても面白くて、ブラジルでも同じように提供できないか考えるようになった」とのこと。
専用機器を輸入、生地やソースの開発を経て、先週ようやくオープンした。煎餅片手にリベルダーデ散策、食べ歩きに持ってこいのセンベイといえそうだ。
店はリベルダーデ広場からエステダンテ街を降りていく途中の右に折れる袋小路を入っていくと右手にあるミニ商店街にある。
今後は海鮮以外にもブラジルならではの食材と日本のセンベイをコラボさせた新メニューができるかも⁈
【住所】Rua dos Aflitos, 31 (Na Galeria Pingo Doce) – Bairro da Liberdade/SP