週末に銀行ATM使うのは危険!=まさかの被害2500ドル

 「週末は、銀行の現金自動預け払い機(ATM)を絶対に使わない方が良い」。70代の戦後移民Aさんが編集部を訪れて、自らの辛い経験を語った後、そう結論した。子供移民でポ語も流暢なだけに、まさか自分がそんな目に遭うとはとショックを受けていた。
 3月2日(土)、サンパウロ市ドミンゴ・デ・モラエス街にあるブラデスコ銀行のATMコーナーに入ったAさんは、ATMにカードを差し込むが反応がなく、おかしいなと思っていところ、ワイシャツ姿の職員風の伯人男性が近付いてきて、「ここのATMは調整中なので、こちらの方へ」と急かすように誘導された。

現金自動預け払い機(参考写真、Wikimedia Commons, Rodrigo César)

 男はAさんのカードをむしり取るようにATMから外し、別のATMに差し込んだ。Aさんは焦って男のATMの方に行ったが、ふと「さっきのATMで操作をキャンセルするのを忘れた」と思い、振り返った。ATMの前にはいかつい黒人が立っており、Aさんは無理矢理手を伸ばして画面のキャンセルボタンを押した。
 ワイシャツ姿の男からカードを取り戻し、「自分でやるから」と案内を断ると、男はそそくさと居なくなったという。念のためと思い、別の支店へ行ってATMから口座を確認すると、2500ドル分が引き落とされていた。
 土曜日なので銀行のジェレンチ(担当)に電話しても出ず、カードの裏にある問い合わせ電話番号にかけてもなかなか繋がらなかったという。
 月曜日にジェレンチから「警察で被害届(BO)を出して」と言われ、それを提出すると、銀行が被害額を返してくれることになった。Aさんは「用心していたのに被害に遭った。週末にATMを使うのは絶対に辞めた方が良い」と繰り返した。

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