日本語慣用句辞書を自費出版=ブラジル人医師ジャコード氏

本の表紙

 心臓内科医でUSP日本語学科も卒業したエドアルド・ジャコード氏がこのたび、日本語の慣用句をポルトガル語に翻訳した本を自費出版した。
 東京大学名誉教授の坂梨隆三氏が序文で書いているが、「手」と「かける」を用いた慣用句で「手をかける」は「大切にする」という意味となる。一方、助詞の「を」を「に」に変えると「殺す」の正反対の意味になってしまう。

ジャコード氏

 そんな難しくも面白い慣用句を日本人はよく使い会話を円滑にする。日本語を勉強する外国人にとっては、かなりのハードルだ。ジャコード氏は長年、それを助けたいとの思いを抱き、医師業の傍ら「国語慣用句大辞典」や「日本語慣用句辞典」など多くの参考文献を見ながら本著を執筆した。
 日本語にはすべてルビを振り、簡潔なポ語で意味を記している。慣用句のポルトガル語辞典は今後、日本語を勉強する人にとって大きな助けとなるだろう。

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