異星人か古代人型生物か=コロンビア発見のミイラの謎

コロンビアで発見された謎の生物のミイラ(3月6日付エル・ティエンポ・サイトの記事一部)
コロンビアで発見された謎の生物のミイラ(3月6日付エル・ティエンポ・サイトの記事一部)

 南米コロンビアで発見されたミイラ化した遺体が、異星人起源説や古代人型生物説などの議論を巻き起こしている。その特異な特徴から、一部の専門家は異星人の可能性を主張しているが、他の科学者は地球上に存在する哺乳類との類似性を指摘。この発見がペルーで見つかった別の2体の「エイリアンのミイラ」と同様に、科学界と陰謀論者の間で議論を巻き起こしていると、3月5日付テラ・サイトなど(1)(2)が報じている。
 このミイラは800年以上前のものであるとされ、細長い頭蓋骨、つり上がった目、そして通常の人間には12本あるべき肋骨が10本しかないなどの身体的な特徴を持つ。この遺体の画像は、匿名の情報源からスペインのジャーナリストで、地球外生命体研究者のホセップ・ギハロ氏に送られ、3月1日にSNS上で公開された。
 この遺体が異星人か、あるいは洞窟に住んでいた小さな古代の人型生物のものである可能性が指摘されている。ただし、へその緒があることから地球上の哺乳類との類似性が示唆され、一部の懐疑的な科学者は、この標本を人間の胎児の遺体であると考えている。
 この発見は、2003年にチリで発見された「アタ」とも呼ばれる「アタカマ・エイリアン」と比較された。「アタ」は地球上に存在する人型生物の一種ではないかという仮説が持ち上がった。しかし、専門家は未熟な人間の胎児であると結論づけた。
 ギハロ氏は自身のSNS投稿で「情報提供者によると、コロンビアで発見されたものだそうだが…。検証可能なデータがないので、正確にはわからない」と書き込み、ミイラの起源についてはまだはっきりとした証拠がないため、もっと科学的なデータが必要であるとの立場を維持した。
 この発見はペルーで「エイリアンのミイラ」とされるものが2体発見され、陰謀論者の間で波紋が広がり、科学界の懐疑論が巻き起こったわずか数ヵ月後の出来事であった。
 1月にペルーの首都リマで行われた記者会見で、2つの小さな物体は人型の人形であると専門家によって説明された。分析の結果、それらはおそらく動物の骨の一部から作られていることが判明した。
 最終的な結論がどうであれ、この発見は従来の人間ではないため、科学の関心を呼んでいる。これらの存在の起源や地球外生命体との関係については諸説あるため、専門家たちは科学的な厳密さをもってこの発見を分析し、これらの現象の理解をゆがめるような性急な結論を避けることの重要性を主張している。
 「センセーショナリズムに陥らないためには、これらの発見に対して批判的かつ客観的な態度を保つことが不可欠だ」とギハロ氏は結論づけた。

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