19歳の女性は約5年間にわたって鼻、口、耳から出血する症状に苦しみ、最近は目からも血が流れるようになり、原因不明の病気に本人と家族は恐怖に慄いている。これまで何度も医療機関を訪れているが、未だ明確な病名診断が得られていないと10日付G1サイト(1)が報じている。
この女性の母のマリア・オシレニ・ソアレスさんは10日、G1の取材に対して、娘の問題がますます悪化し、医師らにも症状の原因が特定できずにいると語り、「娘は毎回違うところから出血するんです。とても怖いわ」と心配した。
女性はサンパウロ州沿岸部のサントス市にあるサンタカーザ病院に8日間入院している。オシレニさんによると、娘は5年ほど前から不随意な出血を繰り返しているという。家族によると、出血は胸や頭の痛みを伴い、場合によっては失神することもあるという。
さらに今月に入り、今度は目から血を「涙」するようになったという。それ以来毎日、目、口、鼻、耳の4カ所から順不同に出血しているのだという。
オシレニさんは「こんな最悪な気持ちになったのは初めて。正直言って、娘が鼻や耳や口から血を流しているのを見るのは慣れていたけど、目からを見るととても悲しいし、恐ろしい」と話した。
家族から提供された映像には、目の周りに赤い液体が付着した女性の姿が写っている。彼女は横たわりながら「見えないの。全てが真っ黒なの」と答えている。彼女は娘のこの状況を見て絶望し、「彼女が血まみれになり、しかもそれが目から出たものであるという事実は、私に無力感と悲哀を与えます。何よりも最悪なのは原因不明だということなのです」と語った。
G1は、耳鼻咽喉科医と眼科医から意見を聞いた。専門家らはこの若者のケースと必ずしも関連していないと強調しつつ、出血の一般的な原因について次のように説明をした。
耳鼻咽喉科医のルイス・ラエルシオ・ピニェイロ・バルボーザ氏によると、鼻からの出血について、最も一般的なのは前鼻出血であり、これは乾燥した空気との接触による外傷が原因であると説明する。特に、中隔の前方領域にある血管が脆弱であるため、小児によく見られるという。
口からの出血に関しては、一般的には歯肉からの出血が見られ、これは歯肉炎や歯周病によるものであるという。口の中からの出血には感染が多くみられ、鼻、食道、気管からの出血が口の中に移動する可能性があると説明した。バルボーザ医師によると、耳の出血の最も一般的な原因は感染や外傷だといい、例えば自分で綿棒により傷つけてしまう可能性を指摘した。
そして目からの出血について眼科医のオズワルド・ヴィエイラ・ジュニオール氏は、結膜やまぶたへの刺創性外傷と偽膜性結膜炎の二つを挙げた。偽膜性結膜炎とはウイルスによって引き起こされるもので、結膜に炎症性の白い膜を形成する。