「ブラジルでプレーしたい」=7人の青年がサッカー交流=国際スポーツ文化交流協会

左から林代表理事、4人目が森田さん、中央がブラジルさん、右から3人目が千島さん、右端が新谷さん

 国際スポーツ文化交流協会(東京都所在)代表理事の林英雄さん(65歳)が4日、ECサンベルナルド(サンパウロ州選手権A3)と行ったサッカー交流練習会に参加した7人の日本人選手たちと共に本紙編集部を訪れ、約20日間の交流の成果を語った。同協会はサッカーを通じて国際交流を行い、国際親善、国際理解の促進を図ることを目的として2012年に設立された。サッカークラブ「プロメテウスEC」を運営する。

 林代表理事は数十年前、初めてブラジルを訪れた際に日伯交流事業の担い手となることを志し、長年サッカーを中心とした交流活動を行ってきた。交流事業を受け入れてくれるクラブを毎年探し、今年はチームコーディネーターのブラジル・ダ・シルバ・ゴメス氏(55歳)の仲介でECサンベルナルドとの交流が実現した。
 ブラジル氏は、交流練習会での国際スポーツ文化交流協会メンバーの様子について「30年間サッカー関係の仕事をしてきたので、多くの日本人選手を知っていますが、今回の参加メンバーはとりわけ強い選手たちだったと思います」と述べた。試合では、2得点を上げた千島佑樹(14歳)さんや、激しいタックルや速いスピードへの高い適応能力をみせた森田優真さん(16歳)がブラジル人監督らの注目を集めたという。
 千島さんは試合をした感想について「相手のディフェンスを崩せた時や、言葉がうまく話せない中で、仲間のブラジル人選手と連携して攻撃をし、言葉がなくてもボール一つで通じ合うことが出来た瞬間が深く思い出に残っています」と語った。
 森田さんは「ブラジル人選手は一人一人の身体能力が高く、プレスをかけてもスピードについていけず大変だった。言葉の壁があるかと思ったけど、サッカーを通してフレンドリーに話しかけてくれたり、ポルトガル語を教えてくれたり、スポーツを通して友達になれたのがうれしかった。日本に戻ったらサッカースキルだけでなくポルトガル語も勉強して、またブラジルでプレーしたい」と述べた。
 新谷亜郎さん(にいやあろう、19歳)は、13歳の時に同協会の事業で、20日間のブラジルサッカー短期留学に参加。その際にブラジルのサッカーに衝撃を受け、再びブラジルでプレーすることを決意。昨年からブラジルに移住し、現在はECサンベルナルドに選手登録されている。移住当初は選手登録してくれるチームが見つからず苦労したが、その後も努力を続けた結果、同協会メンバーという縁もあってECサンベルナルドでの選手登録が決まった。4月12日から行われるサンパウロ州選手権U―20の出場も決定している。
 新谷さんは、サントス時代のネイマールのプレーに感銘を受け、自分もブラジルでサッカーをしたいと思うようになった。「最初はどこのチームとも契約が取れず、辛かったです。でも諦めずやってきたお陰でECサンベルナルドに選手登録でき、目標が一つ達成できた。まだまだだとは思うが、まずはここでスタメンになって活躍し、将来的には一番の目標であるサントスFCでプレーをしたい」と夢を語った。

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